上肢の異なる作業形態が僧帽筋の対側性同時収縮に与える影響

「目的」この研究の目的は, 僧帽筋が左右対称に脊柱に付着するという形態学的な特徴に着目し, 負荷量の変化, 上肢の肢位による変化や時間という経時的な負荷を変化させることで片側僧帽筋の活動が対側の僧帽筋へどのような影響を与えるかを比較検討することである. 「対象」対象は平均年齢21.2±2.7歳(20~26歳)の健常成人男性10名とし, 利き手はすべて右であった. 「方法」坐位にて肩外転, 屈曲90度の両肢位で片側および両側上肢を保持させたときの左右僧帽筋からの筋活動電位を導出した. 保持時間はそれぞれ5秒間, 1分間とした. 負荷量は負荷なし, 2kgの設定とした. 表面筋電図はNoraxon...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2000, Vol.27 (suppl-2), p.130-130
Hauptverfasser: 馬上直子, 下野俊哉, 古川公宣, 村橋淳一, 豊田愼一, 田中深雪
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」この研究の目的は, 僧帽筋が左右対称に脊柱に付着するという形態学的な特徴に着目し, 負荷量の変化, 上肢の肢位による変化や時間という経時的な負荷を変化させることで片側僧帽筋の活動が対側の僧帽筋へどのような影響を与えるかを比較検討することである. 「対象」対象は平均年齢21.2±2.7歳(20~26歳)の健常成人男性10名とし, 利き手はすべて右であった. 「方法」坐位にて肩外転, 屈曲90度の両肢位で片側および両側上肢を保持させたときの左右僧帽筋からの筋活動電位を導出した. 保持時間はそれぞれ5秒間, 1分間とした. 負荷量は負荷なし, 2kgの設定とした. 表面筋電図はNoraxon社製Myosystem1200を使用し, 電極は僧帽筋上部線維筋腹上に設置した. 得られたデータより, 5秒間保持させた時(以下5秒保持), 1分間保持させた時の最終5秒間(以下1分保持)のうち0.5秒間安定した筋活動のみられる3ヶ所を用い, 筋積分値の平均(以下筋活動量)を求めた. 片側保持を行った時の対側僧帽筋活動への影響は, 安静時の筋活動量に対する割合と, 片側保持を行った時の保持側の筋活動量を基準とした割合を求めた. また両側保持を行ったときの対側僧帽筋への影響は, 両側保持を行った時の筋活動量に対し片側保持を行った時に得られた動作側の筋活動量と比較することで増加率を求めた. 統計学的処理はT検定を使用し有意水準は5%とした. 「結果」片側外転保持を行った場合, 安静時を基準とした時の対側の筋活動量は, 5秒保持・負荷なしで224%, 2kg負荷時で692%と有意に増加を示した(p
ISSN:0289-3770