高齢者と若年者に対する電気的二重刺激法を用いた不応期現象の比較・検討

我が国の高齢社会は急速に進行し, 現在男女共世界有数の長寿国に仲間入りした. そして, この平均寿命の延長によって, 高齢者の体力維持や向上の重要性が注目されるようになった. 高齢者の体力は, 加齢による生理的衰弱や活動性低下による廃用性萎縮などによって著しく低下し, 特に老化による神経筋系の変化として, 筋線維タイプ2の萎縮が強いことや運動単位数が減少することなどが報告されている. さらに, 神経系に閾値上刺激を与えると, インパルス通過後に不応期による伝導遮断が起こるが, この不応期も加齢によって何らかの影響を受けると考えられる. しかし, その変化についてはあまり明確にされていない. 今...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1998, Vol.25 (suppl-2), p.520-520
Hauptverfasser: 西本勝夫, 西本俊治, 亀橋聡, 木村保, 山川智之, 上原眞一, 中村昌司, 西村正, 今井智弘, 藤本繁夫, 田中繁宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我が国の高齢社会は急速に進行し, 現在男女共世界有数の長寿国に仲間入りした. そして, この平均寿命の延長によって, 高齢者の体力維持や向上の重要性が注目されるようになった. 高齢者の体力は, 加齢による生理的衰弱や活動性低下による廃用性萎縮などによって著しく低下し, 特に老化による神経筋系の変化として, 筋線維タイプ2の萎縮が強いことや運動単位数が減少することなどが報告されている. さらに, 神経系に閾値上刺激を与えると, インパルス通過後に不応期による伝導遮断が起こるが, この不応期も加齢によって何らかの影響を受けると考えられる. しかし, その変化についてはあまり明確にされていない. 今回, 電気的二重刺激法を用いて不応期を測定し, 表面筋電図学的な立場から高齢者と若年者の不応期現象を比較し, また, 高齢者の筋活動について検討を加えることを目的とした. 被験者は, 高齢者群11名, 平均年齢81±5才と若年者群15名, 平均年齢20±1才である, 両群共女性で, 特に測定に影響を与えるような疾患や障害はなく, また, 研究に対する理解と協力を得ることができた.
ISSN:0289-3770