脳卒中片麻痺患者の非麻痺側下肢での段差ステップが立位重心動揺に及ぼす影響について
一般的に脳卒中片麻痺患者(以下, 片麻痺患者)の多くは立位, 歩行場面において麻痺側に重心位置を移動することが困難で非麻痺側優位の姿勢をとることが多い. 我々は, 患者が段差ステップを実施することで麻痺側への重心位置の移動を経験することと同時に支持性が向上することで対称的な立位となり, バランス能力が改善することを臨床上経験する. そこで, 段差ステップを実施することが片麻痺患者の立位にどのような影響を及ぼしているのかを調べたので検討を加えて報告する. 【対象及び方法】 対象は当院加療中で段差ステップ可能な片麻痺患者10例(右片麻痺5例, 左片麻痺5例). 年齢は50~80歳(平均63.7±9...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 理学療法学 1998, Vol.25 (suppl-2), p.401-401 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 一般的に脳卒中片麻痺患者(以下, 片麻痺患者)の多くは立位, 歩行場面において麻痺側に重心位置を移動することが困難で非麻痺側優位の姿勢をとることが多い. 我々は, 患者が段差ステップを実施することで麻痺側への重心位置の移動を経験することと同時に支持性が向上することで対称的な立位となり, バランス能力が改善することを臨床上経験する. そこで, 段差ステップを実施することが片麻痺患者の立位にどのような影響を及ぼしているのかを調べたので検討を加えて報告する. 【対象及び方法】 対象は当院加療中で段差ステップ可能な片麻痺患者10例(右片麻痺5例, 左片麻痺5例). 年齢は50~80歳(平均63.7±9.4歳). 下肢B.R.Sは, 全例IV以上であった. 中等度の感覚障害, 失認等の高次脳機能障害を有する症例は除外した. 重心動揺の測定にはアニマ社製グラビコーダGS10を使用し被験者は裸足で立位姿勢をとり, 前方1mの眼線の高さの指標を注視させ60秒間測定した. 坐位にて5分間休息したのちに25cm台にて非麻痺側下肢で段差ステップを10回実施し, その後同様に立位姿勢をとり60秒間測定した. また, 同時に後方よりVTRにてそれぞれの姿勢, 動作を撮影した. 分析は重心動揺距離, 面積, 左右への動揺中心偏位とした. |
---|---|
ISSN: | 0289-3770 |