骨盤固定による股関節屈曲運動の変化
背臥位での大腿挙上運動において骨盤の後傾運動は重要な役割を果たすことが知られている. 我々の先行研究(1997)は骨盤を固定して大腿挙上運動を行った場合, 骨盤自由時よりも股関節そのものの自動可動域が小さくなることを明らかにした. この理由のひとつに「正常運動での共同運動」が困難となることが考えられる. 正常運動では上位中枢が運動行動を形成するときに処理するパラメーター数を減らすために運動をパターン化していると考えられる. 運動のパターン化は, 運動の速度が変化しても運動学的な変数間は不変であるという関係(invariant relationship)として示されてきた. 我々が先行研究(19...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 1998, Vol.25 (suppl-2), p.377-377 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 背臥位での大腿挙上運動において骨盤の後傾運動は重要な役割を果たすことが知られている. 我々の先行研究(1997)は骨盤を固定して大腿挙上運動を行った場合, 骨盤自由時よりも股関節そのものの自動可動域が小さくなることを明らかにした. この理由のひとつに「正常運動での共同運動」が困難となることが考えられる. 正常運動では上位中枢が運動行動を形成するときに処理するパラメーター数を減らすために運動をパターン化していると考えられる. 運動のパターン化は, 運動の速度が変化しても運動学的な変数間は不変であるという関係(invariant relationship)として示されてきた. 我々が先行研究(1997)で示した骨盤大腿リズムもそのひとつと考えられる. このことは骨盤が固定された場合には股関節運動が正常に遂行されない可能性を示唆する. しかしこれを示した報告は見当らない. そこで本研究は, 骨盤固定が股関節屈曲運動に与える影響を以下の点について明らかにすることを目的とした. (1)骨盤固定時に運動の速度が低下する. (2)骨盤固定時に運動のなめらかさが低下する. |
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ISSN: | 0289-3770 |