透析患者の心理的背景

透析患者の運動療法は, 患者のQOLを向上させ社会参加させることを最大の目的としている. しかし近年, 高齢化や長期透析例の増加, さらに糖尿病性腎症による脳梗塞や切断等の重度のADL障害をきたす合併症例が増加し, 社会復帰を阻害し問題となっている. これらの症例は, 身体機能だけではなく精神・心理面にも大きな影響を受けていると思われる. そこで, 今回我々は透析患者の心理的背景を調査し, 若干の知見を得たので報告する. 【対象】 当院, 入院中あるいは外来通院している透析患者19例(男性12例, 女性7例), 平均年齢61.0±11.3歳であり, いずれも実施前に調査の主旨を説明し, 同意の...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1998, Vol.25 (suppl-2), p.346-346
Hauptverfasser: 重田暁, 松田現, 笹沼和利, 須藤博, 吉原伸郎, 前川有一朗, 北原真澄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:透析患者の運動療法は, 患者のQOLを向上させ社会参加させることを最大の目的としている. しかし近年, 高齢化や長期透析例の増加, さらに糖尿病性腎症による脳梗塞や切断等の重度のADL障害をきたす合併症例が増加し, 社会復帰を阻害し問題となっている. これらの症例は, 身体機能だけではなく精神・心理面にも大きな影響を受けていると思われる. そこで, 今回我々は透析患者の心理的背景を調査し, 若干の知見を得たので報告する. 【対象】 当院, 入院中あるいは外来通院している透析患者19例(男性12例, 女性7例), 平均年齢61.0±11.3歳であり, いずれも実施前に調査の主旨を説明し, 同意の得られたものを対象とした. なお, 入院患者は9例で, 脳血管疾患, 切断, 骨折などの合併症があり, 全て運動療法を施行している. 外来患者は10例で, 脳梗塞, 骨折により入院治療している際に運動療法を施行していた2例を含むが, 現在は全例施行していない.
ISSN:0289-3770