徒手療法による心拍変動測定

理学療法の現場において, 我々が普段遭遇する慢性痛の多くは, 痛みの原因が直接局所の組織破壊と結びつかない場合が多い. 痛みによる反射は, 体性神経系の筋スパズムや自律神経系の交感神経活動異常に大別され, それぞれが密接に関与しあい, 痛みの悪循環により半身性もしくは全身性に症状を訴える場合が多い. このような慢性痛の患者に対して, 我々は徒手療法を施行することにより症状の緩解が得られることを経験している. しかし徒手療法により自律神経機能の変化が得られるか確証を得ていないのが実状である. そこで我々は健常人を用いて, 徒手療法を施行しない群(以下コントロール群)と徒手療法を施行した群(以下治...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法学 1998, Vol.25 (suppl-2), p.274-274
Hauptverfasser: 斎藤仁, 脇元幸一, 石垣剛, 岩北耕三, 岡本武昌, 藤本修二, 渡辺純, 岡田亨, 高村隆, 道永幸治, 白土英明, 林輝彦, 大内純太郎, 川原明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:理学療法の現場において, 我々が普段遭遇する慢性痛の多くは, 痛みの原因が直接局所の組織破壊と結びつかない場合が多い. 痛みによる反射は, 体性神経系の筋スパズムや自律神経系の交感神経活動異常に大別され, それぞれが密接に関与しあい, 痛みの悪循環により半身性もしくは全身性に症状を訴える場合が多い. このような慢性痛の患者に対して, 我々は徒手療法を施行することにより症状の緩解が得られることを経験している. しかし徒手療法により自律神経機能の変化が得られるか確証を得ていないのが実状である. そこで我々は健常人を用いて, 徒手療法を施行しない群(以下コントロール群)と徒手療法を施行した群(以下治療群)の2群に対して心拍変動を測定し, 副交感神経活動の指標となるHigh Frequency 0.15~0.40Hz(以下HF)を求め, 徒手療法により副交感神経機能の変化が得られるかを試みた.
ISSN:0289-3770