痙性筋における家庭用低周波治療器によるTES効果の検討

電気刺激が運動麻痺による筋萎縮, 筋力低下, 痙縮, 随意性の低下に有効的であるという研究は, 数多くされている. 特に痙縮緩和の機序は, 相反神経支配の原理に基づくものとされ, その方法論, 効果判定は, 賛否両論の中あらゆる報告がされてきた. 我々は過去4年に渡って, T波の研究を行ってきた. また第32学会以来, 痙性筋に対する治療的電気刺激(以下TES)の効果についてT波を用いた研究を行ってきた. 痙性筋の抑制効果をT波の最大振幅値の変化として求めると, TES施行後にT波振幅は有意に減少し, TES直後の痙縮に対する相反抑制効果を知ることができた. 以上の結果に基づき, 今回は, そ...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1998, Vol.25 (suppl-2), p.235-235
Hauptverfasser: 田中仁, 種池英次, 手塚康貴, 森野恭典, 畠中耕志, 平岡範人, 森本宏, 大石真由美, 中村幹夫, 松尾篤, 藤原求美, 橋本務
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:電気刺激が運動麻痺による筋萎縮, 筋力低下, 痙縮, 随意性の低下に有効的であるという研究は, 数多くされている. 特に痙縮緩和の機序は, 相反神経支配の原理に基づくものとされ, その方法論, 効果判定は, 賛否両論の中あらゆる報告がされてきた. 我々は過去4年に渡って, T波の研究を行ってきた. また第32学会以来, 痙性筋に対する治療的電気刺激(以下TES)の効果についてT波を用いた研究を行ってきた. 痙性筋の抑制効果をT波の最大振幅値の変化として求めると, TES施行後にT波振幅は有意に減少し, TES直後の痙縮に対する相反抑制効果を知ることができた. 以上の結果に基づき, 今回は, その持続的治療効果を知るため, 慢性期の脳血管障害患者(以下CVA)を対象に, 安価な家庭用低周波治療器を用いて, home exercizeとしてTESを3ヶ月間行い, その持続性をT波とH波のM波に対する最大振幅値比(以下T/M, H/M比)で評価し, 若干の知見を得たので報告する. 「対象」慢性期CVA患者5例(男4例, 女1例, 年齢55~64才, 平均60.4才, 発症後1年~4年, 平均2.4年, 独歩可能レベル)の麻痺側, 5肢を対象とした.
ISSN:0289-3770