近赤外分光法による起立負荷時の脳内酸素,血液動態の予備的測定

近赤外分光法(Near Infrared Spectrosopy:NIRS)は骨を含めた生体組織を比較的容易に透過する波長700~950nmの近赤外光を用い, 酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの吸収特性を利用し, 無侵襲的に組織内血液量あるいは酸素化状態を測定する方法である. 血管反応性などに影響する負荷を加えた際のヘモグロビン(以下, Hbと略す)濃度変化から, 脳や筋内の血液量変化がモニター可能であり, 理学療法分野に限らず健康科学分野への応用も行われている. そこで今回我々は, 健常人を対象に起立負荷を行い, 無侵襲的に局所脳内酸素・血液動態を予備的に測定する機会を得た. その結...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1998, Vol.25 (suppl-2), p.225-225
Hauptverfasser: 斎藤秀之, 柳久子, 土屋滋, 戸村成男, 平野千秋, 天貝均
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近赤外分光法(Near Infrared Spectrosopy:NIRS)は骨を含めた生体組織を比較的容易に透過する波長700~950nmの近赤外光を用い, 酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの吸収特性を利用し, 無侵襲的に組織内血液量あるいは酸素化状態を測定する方法である. 血管反応性などに影響する負荷を加えた際のヘモグロビン(以下, Hbと略す)濃度変化から, 脳や筋内の血液量変化がモニター可能であり, 理学療法分野に限らず健康科学分野への応用も行われている. そこで今回我々は, 健常人を対象に起立負荷を行い, 無侵襲的に局所脳内酸素・血液動態を予備的に測定する機会を得た. その結果, 若干の知見を得たので報告する. 対象は脳血管障害, 高血圧, 糖尿病および不整脈などの心疾患の合併症がなく, 薬物療法を受けていない21歳~30歳までの健常成人女性9名である. 平均年齢は25.6±3.1歳であった.
ISSN:0289-3770