治療的電気刺激が麻痺筋の収縮特性,疲労耐性に与える影響

治療的電気刺激(Therapeutic electrical stimulation: TES)が麻痺筋の収縮特性,疲労耐性に与える影響について電気生理学的な手法を用いて調べた。対象は3名の脊髄損傷による対麻痺患者であり,被検筋は外側広筋とした。TESは周波数20Hz,25秒刺激,10秒休止のサイクル刺激とし,15分間を1セットとして1日6セットから8セット行うプログラムであった。TESの期間が長くなるに従って,外側広筋には強縮をもたらす刺激周波数(融合周波数)の低下と連続刺激中の張力の低下率の改善が認められた。また,機能的電気刺激(Functional electrical stimulat...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1998/05/31, Vol.25(3), pp.121-127
Hauptverfasser: 真寿田, 三葉, 清重, 佳郎, 伊橋, 光二, 八木, 了, 半田, 康延
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:治療的電気刺激(Therapeutic electrical stimulation: TES)が麻痺筋の収縮特性,疲労耐性に与える影響について電気生理学的な手法を用いて調べた。対象は3名の脊髄損傷による対麻痺患者であり,被検筋は外側広筋とした。TESは周波数20Hz,25秒刺激,10秒休止のサイクル刺激とし,15分間を1セットとして1日6セットから8セット行うプログラムであった。TESの期間が長くなるに従って,外側広筋には強縮をもたらす刺激周波数(融合周波数)の低下と連続刺激中の張力の低下率の改善が認められた。また,機能的電気刺激(Functional electrical stimulation: FES)による立位保持時間の増加も見られた。これは,被刺激筋の収縮の遅い特性への変化と疲労耐性の増加を示している。今回の結果から,TESの施行は麻痺筋をFESによる立位保持制御に必要な特性へ変換するために有効であることが示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00001305299