動力学的多軸傾斜プラットフォームによる高齢者の動的平衡機能評価

ヒトの平衡機能には前庭系, 視覚系, 深部知覚系からの感覚入力が各々の感覚中枢を介してコントロールされている. それらは立位姿勢における重心, 頭位, 加速度の変化などに反応することが知られている. また, 平衡機能を維持する上で, 各感覚系からの入力の割合は年齢により異なると言われている. 今後, 急速に進む高齢化社会の中で, 高齢者がいかに安全な生活を営むことができるかが重要となってくる. その際, 大きな問題となっているのが転倒事故である. 高齢者の転倒は腰椎圧迫骨折や大腿骨頚部骨折などを受傷し, その外傷が二次的に寝たきりにつながる原因となっている. このような高齢化社会を迎え, 高齢...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1997, Vol.24 (suppl-2), p.538-538
Hauptverfasser: 山田圭吾, 辻下守弘, 菅原憲一, 鶴見隆正, 松本美佐, 徳永雅士
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ヒトの平衡機能には前庭系, 視覚系, 深部知覚系からの感覚入力が各々の感覚中枢を介してコントロールされている. それらは立位姿勢における重心, 頭位, 加速度の変化などに反応することが知られている. また, 平衡機能を維持する上で, 各感覚系からの入力の割合は年齢により異なると言われている. 今後, 急速に進む高齢化社会の中で, 高齢者がいかに安全な生活を営むことができるかが重要となってくる. その際, 大きな問題となっているのが転倒事故である. 高齢者の転倒は腰椎圧迫骨折や大腿骨頚部骨折などを受傷し, その外傷が二次的に寝たきりにつながる原因となっている. このような高齢化社会を迎え, 高齢者の平衡機能への関心は高まっている. 平衡機能に関するこれまでの研究では, 安静立位姿勢の平衡機能に関する研究や, 単軸性傾斜による動的平衡機能の反応を見た研究は, 藤原らを含め数多くなされてきた. しかし, 多軸性傾斜による動的な平衡機能の反応に関する具体的な研究報告は数少ない. そこで今回我々は, 高齢者に対して, 多軸傾斜プラットフォームを用いて, 体幹, 下肢筋群の筋活動をふまえた上で, 動的な平衡機能を測定し, 健常成人の動的な平衡機能と比較検討したので報告する.
ISSN:0289-3770