健常者の階段の昇り動作における一検討

日常生活の中で行われている動作の一つに階段昇降がある. 我々は, 患者の階段の昇り動作の際に足底全体を接地して昇るように指導している. しかし, 健常者の階段の昇り動作をみると我々の調査では約90%の人が踵の一部を階段より出して昇っていることが認められた. なぜ, 健常者が階段を昇る時に踵を全接地せずに行うのかを, 足部の接地条件の違いによる歩容について調べたので検討を加え報告する. 対象は健常男性3名で, 年齢は20~23才, 体型・足長とも比較的同一である. 階段は高さ18cm, 奥行30cm, 段差4段に設定して行った. 足部の接地条件は, 踵接地は足底を段に全面接地(以下, THCと略...

Ausführliche Beschreibung

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Veröffentlicht in:理学療法学 1997, Vol.24 (suppl-2), p.447-447
Hauptverfasser: 上田正樹, 多々納善広, 米村一幸, 角博行, 酒井桂太, 平木治朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:日常生活の中で行われている動作の一つに階段昇降がある. 我々は, 患者の階段の昇り動作の際に足底全体を接地して昇るように指導している. しかし, 健常者の階段の昇り動作をみると我々の調査では約90%の人が踵の一部を階段より出して昇っていることが認められた. なぜ, 健常者が階段を昇る時に踵を全接地せずに行うのかを, 足部の接地条件の違いによる歩容について調べたので検討を加え報告する. 対象は健常男性3名で, 年齢は20~23才, 体型・足長とも比較的同一である. 階段は高さ18cm, 奥行30cm, 段差4段に設定して行った. 足部の接地条件は, 踵接地は足底を段に全面接地(以下, THCと略), 一部踵接地は外果の後方直下の足底部での接地(以下, PHCと略), 非踵接地は外果の前方直下の足底部での接地(以下, NHCと略)とした3種類の接地方法にて, 各3回づつ階段を昇ってもらった.
ISSN:0289-3770