短下肢装具の前額面アライメント不良が側方不安定性・下腿の外旋を生じる理由

現在, 短下肢装具を作製するにあたっては, 矢状面上の角度すなわち, 背屈角度を考慮することは少なくないと思われる. 一方前額面上の角度は, ほとんど考慮にいれられていない. 我々は, 第31回全国研修会において短下肢装具の前額面上のアライメント不良が, 側方(外側)への不安定性増加と下腿の外旋を誘発させる原因となりうることを報告した. 今回, 短下肢装具が前額面上内・外側どちらに傾いても, なぜ同様に外側への不安定性・下腿の外旋誘発を生じるのかを分析したので報告する. 「対象」 脳卒中片麻痺患者15名(右片麻痺10名・左5名)下肢Br-stage III 7名 IV 8名 すべて男性 年齢5...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1997, Vol.24 (suppl-2), p.434-434
Hauptverfasser: 中野克己, 今井基次, 窪田幸生, 井上悦男, 小川雄司, 坂田清, 里宇明元
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:現在, 短下肢装具を作製するにあたっては, 矢状面上の角度すなわち, 背屈角度を考慮することは少なくないと思われる. 一方前額面上の角度は, ほとんど考慮にいれられていない. 我々は, 第31回全国研修会において短下肢装具の前額面上のアライメント不良が, 側方(外側)への不安定性増加と下腿の外旋を誘発させる原因となりうることを報告した. 今回, 短下肢装具が前額面上内・外側どちらに傾いても, なぜ同様に外側への不安定性・下腿の外旋誘発を生じるのかを分析したので報告する. 「対象」 脳卒中片麻痺患者15名(右片麻痺10名・左5名)下肢Br-stage III 7名 IV 8名 すべて男性 年齢53.0±7.9歳・身長165.1±4.6cm・体重58.9±4.6cm・発症からの日数439±287日 (中央値342日) 「方法」 使用装具は, 前額面上垂直位を基準装具とし, 内側に3°傾斜した装具(内側傾斜装具と記す)外側に3°傾斜した装具(外側傾斜装具と記す)の各々を作製した. なお, 矢状面は背屈0°・水平面は足部外転角0°で統一した. これらを最も自然な歩行状態にてランダムに計測した. 使用機器は, OXFORD METRICS Vicon370(三次元動作解析システム)を用い, 歩行中の患側下肢の床反力側方分力, 膝内反・外旋それぞれの角度・モーメントを計測した.
ISSN:0289-3770