顎関節症に対する理学療法

顎関節症は, 近年, 歯科・口腔外科領域で患者数は増加しており, 当科でも口腔外科から依頼のあった顎関節症患者に対して理学療法を施行してきた. しかし顎関節症の理学療法に関する報告は少ないのが現状である. そこで今回, 当科で施行した理学療法(以下PT)および訓練経過について検討を加え報告する. 対象は, 1994年12月から1996年8月までにPTを施行した顎関節症患者30名である. 内訳は男性2名, 女性28名, 平均年齢35.6±14.5歳であった. 顎関節症の分類では関節円盤の転位を伴うIII型が最も多く25名であり, 口腔外科的治療として, 関節鏡視下での手術を行なったものは14名,...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1997, Vol.24 (suppl-2), p.355-355
Hauptverfasser: 三谷好子, 林和子, 萩原章由, 佐藤由美子, 室地敏雄, 畠中泰司, 安藤徳彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:顎関節症は, 近年, 歯科・口腔外科領域で患者数は増加しており, 当科でも口腔外科から依頼のあった顎関節症患者に対して理学療法を施行してきた. しかし顎関節症の理学療法に関する報告は少ないのが現状である. そこで今回, 当科で施行した理学療法(以下PT)および訓練経過について検討を加え報告する. 対象は, 1994年12月から1996年8月までにPTを施行した顎関節症患者30名である. 内訳は男性2名, 女性28名, 平均年齢35.6±14.5歳であった. 顎関節症の分類では関節円盤の転位を伴うIII型が最も多く25名であり, 口腔外科的治療として, 関節鏡視下での手術を行なったものは14名, 保存的治療のみであったものは16名であった. 発症からPT開始までの期間は, 平均23.8±20.6ヵ月であり, PT期間は平均130.5日であった. PTの頻度は, 週2~3回から開始し経過が良好であれば, 当科医師の判断により頻度を減少して終了となっていた. これら対象の診療記録より, PT開始時と終了時における開口距離, 疼痛, 筋症状, ADLなどのPT評価と経過について後方視的に調査した. なお有意検定にはt検定を用いた.
ISSN:0289-3770