糖尿病性足壊疽の予防と対策に関する研究

近年わが国においても, 糖尿病長期罹患者の増加とともに, 合併症としての足壊疽などの足病変が急増している. 特に, 足壊疽は, しばしば悲惨な下肢切断を余儀なくされるなど, 生命予後や社会生活に影響の大きい重大な合併症である. 糖尿病性足壊疽は糖尿病性神経障害による足部の感覚異常を発生基盤として足部への荷重分布異常から胼砥形成, 外傷や感染を契機に発症する. また, 肢指切断やCharcot関節を有する患者では, 足底圧分布の変化をきたし正常とは異なる部位に過剰な荷重が加わるために壊疽の再発の危険因子となることが推測される. この糖尿病性壊疽の予防には歩行時の足底圧分布の正確で客観的な測定が必...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1996, Vol.23 (suppl-2), p.369-369
Hauptverfasser: 青木主税, 金森晃, 梅澤慎一, 矢島義忠
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年わが国においても, 糖尿病長期罹患者の増加とともに, 合併症としての足壊疽などの足病変が急増している. 特に, 足壊疽は, しばしば悲惨な下肢切断を余儀なくされるなど, 生命予後や社会生活に影響の大きい重大な合併症である. 糖尿病性足壊疽は糖尿病性神経障害による足部の感覚異常を発生基盤として足部への荷重分布異常から胼砥形成, 外傷や感染を契機に発症する. また, 肢指切断やCharcot関節を有する患者では, 足底圧分布の変化をきたし正常とは異なる部位に過剰な荷重が加わるために壊疽の再発の危険因子となることが推測される. この糖尿病性壊疽の予防には歩行時の足底圧分布の正確で客観的な測定が必要である. そこで, 今回足底圧測定システム(F-SCAN)を用いて糖尿病患者及び健常者の歩行時の足底圧を測定し, 検討を行ったので報告する.
ISSN:0289-3770