慢性期脳血管障害患者の主観的幸福感の経年的変化

本邦では高齢化社会を迎え健康老人および障害老人の処遇問題について社会的関心も高まっている. 脳血管障害は大腿骨頚部骨折と並んで寝たきりの原因で上位を占めるため, 患者の在宅ケア, 施設ケアの両面において身体機能低下の予防を図ることが重要と考えられている. また, 慢性期へ移行した患者では運動機能の回復のための訓練だけに毎日を費やすのではなく, 家庭生活, 地域との交流, 仕事, レジャーなどで生活の幸福感や満足感を高めることも必要となろう. これまで, 脳血管障害患者のQOLについての検討は保健, 医療, 福祉の各分野から行われている. しかし, 脳血管障害後の経過によりQOLがどう変化したか...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法学 1995, Vol.22 (suppl-2), p.175-175
Hauptverfasser: 田中美和子, 桑原慶太, 前園徹, 平林弦大, 岩月宏泰
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本邦では高齢化社会を迎え健康老人および障害老人の処遇問題について社会的関心も高まっている. 脳血管障害は大腿骨頚部骨折と並んで寝たきりの原因で上位を占めるため, 患者の在宅ケア, 施設ケアの両面において身体機能低下の予防を図ることが重要と考えられている. また, 慢性期へ移行した患者では運動機能の回復のための訓練だけに毎日を費やすのではなく, 家庭生活, 地域との交流, 仕事, レジャーなどで生活の幸福感や満足感を高めることも必要となろう. これまで, 脳血管障害患者のQOLについての検討は保健, 医療, 福祉の各分野から行われている. しかし, 脳血管障害後の経過によりQOLがどう変化したか, 療養場所による違いおよびQOLを悪化させている要因について検討した報告は少ない. 今回, 脳血管障害患者のQOLの心理的側面をなす主観的幸福感について経年的調査を行い, 療養場所の違いによる比較を行ったので報告する.
ISSN:0289-3770