膝前十字靱帯再建術は患者の運動能力を改善させることができるか?

膝前十字靭帯(ACL)不全患者においては膝の不安定性に起因した運動能力の低下があり, この運動能力の低下はパフォーマンステストによって検出することができると一般に信じられている. さらにACL再建術によって膝の安定性を回復させればこの運動能力は改善し, この改善もパフォーマンステストによって評価できると一般的に考えられてきた. しかしこの一連の推定のいずれに関しても, その真偽に関して厳密に検討した科学的研究はほとんどない. 演者らはこの15年間, 優れたACL再建術と術後リハビリテーションの確立に取り組んできた. そして近年の一連の臨床研究の一つとして, 前述の証明されていない推定の一部を検...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法学 1995, Vol.22 (suppl-2), p.120-120
Hauptverfasser: 田邊芳恵, 須々田幸一, 安田和則, 葛城良成, 伊藤俊一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:膝前十字靭帯(ACL)不全患者においては膝の不安定性に起因した運動能力の低下があり, この運動能力の低下はパフォーマンステストによって検出することができると一般に信じられている. さらにACL再建術によって膝の安定性を回復させればこの運動能力は改善し, この改善もパフォーマンステストによって評価できると一般的に考えられてきた. しかしこの一連の推定のいずれに関しても, その真偽に関して厳密に検討した科学的研究はほとんどない. 演者らはこの15年間, 優れたACL再建術と術後リハビリテーションの確立に取り組んできた. そして近年の一連の臨床研究の一つとして, 前述の証明されていない推定の一部を検証することを企画した. 本研究の目的はACL再建術による膝安定性の獲得と十分な術後リハビリテーションがACL不全患者の運動能力を向上させることができるかという疑問に対し厳密な検討を行なうことである.
ISSN:0289-3770