脊髄小脳変性症の体平衡障害と経時変化

脊髄小脳変性症(Spinocerebellar Degeneration:SCD)は, 運動失調を主症状とする症候群の総称で, 全体としては慢性・進行性の経過を辿るものの機能・能力障害の推移は極めて多彩である. ことに理学療法を施行するうえで重要な症候・障害学的特性は病理学的分類とは必ずしも一致せず, 筆者らは体平衡障害からみた障害タイプ分類の有用性について報告してきた. さらに本研究では, 実際に理学療法を施行したSCD患者の経時変化について症候・障害学的観点から検討することを目的とした. ここで得られた結果は, SCDの体平衡障害とADLとの関連を時・空間的に検討するとともに外来や在宅を含...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1995, Vol.22 (suppl-2), p.25-25
Hauptverfasser: 内山靖, 山田美加子, 枡良充, 恩幣伸子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脊髄小脳変性症(Spinocerebellar Degeneration:SCD)は, 運動失調を主症状とする症候群の総称で, 全体としては慢性・進行性の経過を辿るものの機能・能力障害の推移は極めて多彩である. ことに理学療法を施行するうえで重要な症候・障害学的特性は病理学的分類とは必ずしも一致せず, 筆者らは体平衡障害からみた障害タイプ分類の有用性について報告してきた. さらに本研究では, 実際に理学療法を施行したSCD患者の経時変化について症候・障害学的観点から検討することを目的とした. ここで得られた結果は, SCDの体平衡障害とADLとの関連を時・空間的に検討するとともに外来や在宅を含めた理学療法の意義を一層明らかにすることが期待できる. 方法 SCDの確定診断がなされた30名を対象とした. 尚, 対象は外来・入院・在宅のいずれかの形態で理学療法を継続した症例で, 後述する詳細な体平衡検査を経時的に測定し得た患者に限定した.
ISSN:0289-3770