報告パーキンソニズム患者のタッピングリズム

パーキンソニズム(PK)は, 錐体外路系の代表的変性疾患で, 無動の臨床症状として生じる歩行開始時のすくみ足は, 運動療法の重要な治療目標である. 治療としては, 足型, 棒線などを利用した視覚的誘導や, メトロノームによる聴覚的誘導などが試みられている. 一方, この無動には入力リズムに対応した頻度で指タッピングが行えないリズム形成の障害も含まれる. 臨床的には音刺激除去後に再びすくみ足が出現することが観察される. 楢林らは, リズム形成とすくみ足の間には何等かの関係があるとしている. したがって, パーキンソニズム患者のリズム形成の障害を把握することは, 効率的な歩行練習を行う上で不可欠で...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法学 1994, Vol.21 (suppl-2), p.30-30
Hauptverfasser: 荻原久佳, 三木本子, 松本佳子, 藤原孝之, 木村貞治, 李丁範, 宮石香, 山本千登勢, 杉田勇
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:パーキンソニズム(PK)は, 錐体外路系の代表的変性疾患で, 無動の臨床症状として生じる歩行開始時のすくみ足は, 運動療法の重要な治療目標である. 治療としては, 足型, 棒線などを利用した視覚的誘導や, メトロノームによる聴覚的誘導などが試みられている. 一方, この無動には入力リズムに対応した頻度で指タッピングが行えないリズム形成の障害も含まれる. 臨床的には音刺激除去後に再びすくみ足が出現することが観察される. 楢林らは, リズム形成とすくみ足の間には何等かの関係があるとしている. したがって, パーキンソニズム患者のリズム形成の障害を把握することは, 効率的な歩行練習を行う上で不可欠であると考えられる. そこで, 今回我々は, パーキンソニズム患者群と, 中枢疾患のない高年患者群(CONTROL), そして, 脳血管障害患者群(CVA)のタッピングリズムを測定・比較することにより, 本疾患におけるリズム形成障害の機構を検討した.
ISSN:0289-3770