運動発達障害児における目標到達スケールの有効性(GAS)

目標到達スケール(GAS)は達成度を5段階に, 行動の目標は達成の有無を2段階に分け, 運動発達や機能の改善の理学療法評価法として用いられている. この研究の目的は理学療法を施行した運動発達遅滞を有する幼児に対して, (1)GASの有効性を検討すること(2)GASの結果と行動の目標を比較すること(3)GASと運動対応年齢の関係について検討することである. 対象は運動発達遅滞のある21名の幼児で, 3ヵ月後の行動の目標とGASのスコアの変化を10名の理学療法士によって評価した. その結果, GASを用いた評価法は有効であり, 検者間の差は認められなかった. 行動の目標で変化のなかった症例のうち,...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1994, Vol.21 (7), p.453-453
1. Verfasser: 山本千登勢
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目標到達スケール(GAS)は達成度を5段階に, 行動の目標は達成の有無を2段階に分け, 運動発達や機能の改善の理学療法評価法として用いられている. この研究の目的は理学療法を施行した運動発達遅滞を有する幼児に対して, (1)GASの有効性を検討すること(2)GASの結果と行動の目標を比較すること(3)GASと運動対応年齢の関係について検討することである. 対象は運動発達遅滞のある21名の幼児で, 3ヵ月後の行動の目標とGASのスコアの変化を10名の理学療法士によって評価した. その結果, GASを用いた評価法は有効であり, 検者間の差は認められなかった. 行動の目標で変化のなかった症例のうち, GASでは61%が変化を認め, そのうち73%は目標を達成した. GASのスコアと運動対応年齢の変化の間には相関がなかった. 以上の結果より, GASと運動対応年齢は運動の発達において, 異なる観点での評価であり, GASは臨床の訓練や治療の評価として有用であることが示唆された.
ISSN:0289-3770