慢性期能卒中片麻痺患者の患側下肢荷重と歩行速度の関係について

[目的] 一般に脳卒中片麻痺患者の歩行パターンは健側下肢の立脚期が長く, 患側下肢の立脚期が短い. 今回我々は, 患側下肢の体重負荷訓練を実施するにあたり, 訓練前後における患側下肢荷重率及び歩行速度について調べてみたので, その結果を報告する. [対象] 当院外来患者の中から, 下肢装具や杖の使用有無にかかわらず, 介助なしで歩行可能な脳卒中片麻痺患者17名(男性14名, 女性3名. 右片麻痺5名, 左片麻痺12名. 平均年齢59.4±22.0歳)を対象とした発症からの経過期間は10ヶ月~134ヶ月であり, 平均82.5±62.0ヶ月であった. 下肢のBrunnstrom stageは, I...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法学 1993, Vol.20 (suppl-1), p.8-8
Hauptverfasser: 内山清一, 川畑義光, 大谷源造, 石渡和美, 井舟正秀, 出口清喜, 諏訪勝志, 平昇市, 洲崎久美, 谷内山清香, 埴生知則, 演出茂治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:[目的] 一般に脳卒中片麻痺患者の歩行パターンは健側下肢の立脚期が長く, 患側下肢の立脚期が短い. 今回我々は, 患側下肢の体重負荷訓練を実施するにあたり, 訓練前後における患側下肢荷重率及び歩行速度について調べてみたので, その結果を報告する. [対象] 当院外来患者の中から, 下肢装具や杖の使用有無にかかわらず, 介助なしで歩行可能な脳卒中片麻痺患者17名(男性14名, 女性3名. 右片麻痺5名, 左片麻痺12名. 平均年齢59.4±22.0歳)を対象とした発症からの経過期間は10ヶ月~134ヶ月であり, 平均82.5±62.0ヶ月であった. 下肢のBrunnstrom stageは, III7名, IV5名, V4名, VI1名であり, 17名中16名が軽~中等度の感覚麻痺を伴っていた. [方法] 患側下肢の体重負荷訓練は, 20センチメートルの段差を利用して患側下肢を軸とした健側下肢のワンステップ昇降を繰り返すものであり, 連続実施5分間を一訓練とし, スピードは自由とした. 訓練実施前後の歩行速度測定は, 院内平地を利用した. 10メートル最大歩行速度を測定するとともに, 体重計を使用して自然及び随意的患側下肢荷重率の測定を行った. 最大歩行速度は, 5回の測定を行った平均値をとり, 東北大学鳴子分院の歩行能力評価チャートの標準歩行速度をスタンダードとしてその速度率を算出した. 自然患側下肢荷重率は安静立位における患側下肢荷重を測定し, 随意的患側下肢荷重率は5秒間保持できる患側下肢の最大荷重量を測定して, 共に全体重に対する百分率として表した.
ISSN:0289-3770