知覚障害に対する知覚クロナキシーの測定

「目的」 知覚障害の検査は病気の診断や病状の程度を把握する上で大変重要である しかしあくまでも患者の訴えにもとずくもので主観的であって客観的に評価するのは難しいそこで今回, 私達は下肢の知覚障害を伴う脊柱管狭窄症患者に体性感覚誘発電位を行ないそれにより得られた波形を指標として知覚クロナキシーを作図しそこから基電流と時値を求め知覚阻害の客観的評価を試みた. 「対象及び方法」 下肢に知覚阻害を有する脊柱管狭窄症患者2症例に対して術前, 術後に左右両側を測定した. 内訳として症例1, 診断名:C5,6, 後縦靱帯骨化症(57歳, 男)手術:C3,4,5, 椎体亜全摘+骨移植術症例2. 診断名:L4,...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1991, Vol.18 (suppl), p.158-158
Hauptverfasser: 高鶴比佐志, 武田芳夫, 寺田勝彦, 池川真由美, 謝花芳治, 辻千春, 中島君野
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「目的」 知覚障害の検査は病気の診断や病状の程度を把握する上で大変重要である しかしあくまでも患者の訴えにもとずくもので主観的であって客観的に評価するのは難しいそこで今回, 私達は下肢の知覚障害を伴う脊柱管狭窄症患者に体性感覚誘発電位を行ないそれにより得られた波形を指標として知覚クロナキシーを作図しそこから基電流と時値を求め知覚阻害の客観的評価を試みた. 「対象及び方法」 下肢に知覚阻害を有する脊柱管狭窄症患者2症例に対して術前, 術後に左右両側を測定した. 内訳として症例1, 診断名:C5,6, 後縦靱帯骨化症(57歳, 男)手術:C3,4,5, 椎体亜全摘+骨移植術症例2. 診断名:L4,5, 椎間板ヘルニア(52歳, 男)手術:L4,5, 椎間板随核摘出術なおコントロール群として正常人男2名(年齢51歳)を用いた. 被検者はベット上安静臥床で閉眼させ外部からの影響を受けないよう考慮した. 測定はNicolet社製, Bikingを使用, 刺激は単相性矩形波, 頻度は3.3Hz, 定電圧方式で刺激部位は内果の後方で後脛骨神経上とした. 記録電極は足の感覚領域に近いCzとし, 基準電極は前頭部のFzに置いた. 帯域周波数は10~10000Hz, 加算平均回数は200回とした. 誘導した液形で35mm前後に出現する陽性波が現れる直前の波でこれが平坦になった時点を指標しそれぞれ刺激時面の異なる1Hz, 0.7Hz, 0.5Hz, 0.3Hz, 0.2Hz. 0.1Hz, 0.05Hz, 0.02Hz, 0.01Hz, でも同権に行い, 得られた値を記録しS-D曲線を作図した. S-D曲線は双曲線であることから一次関数に変換し, そこから時値を示すa/bを求めた. 基電流は309Hz時に於ける電流量を計算した. 潜時はP38, N48, P60, N78, をそれぞれ計測した. この指標とした点での刺激の強さは被検者が自覚的に耐えがたい痛みを100としたときその強さは10~20%と全員に一致した.
ISSN:0289-3770