片脚起立時の両大腿骨内側顆間距離と股外転筋力との関係について
「目的」片脚起立時のメカニズムについて, Charnleyは自由体図を描いて, 右下肢片脚起立の場合, 骨盤を右回りに回転させるモーメントT(=Ws・a)と反するモーメント, 股外転筋力(M)×外転筋レバーアーム(d)が等しい時, すなわちWs・a=M・dである時に均衡が取れると述べている. 今回, 片脚起立時にモーメントTを大きくする方法として両大腿骨内側顆間距離を考慮し, その距離の拡張は股外転筋力の増大に反映するのかをみるために, 両大腿骨内側顆間距離と股外転筋力との相関関係について検索した. 「対象」当院整形外科で変形性股関節症・大腿骨頭無属性壊死で, 平成1年1月~2年10月までに人...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 1991, Vol.18 (suppl), p.153-153 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」片脚起立時のメカニズムについて, Charnleyは自由体図を描いて, 右下肢片脚起立の場合, 骨盤を右回りに回転させるモーメントT(=Ws・a)と反するモーメント, 股外転筋力(M)×外転筋レバーアーム(d)が等しい時, すなわちWs・a=M・dである時に均衡が取れると述べている. 今回, 片脚起立時にモーメントTを大きくする方法として両大腿骨内側顆間距離を考慮し, その距離の拡張は股外転筋力の増大に反映するのかをみるために, 両大腿骨内側顆間距離と股外転筋力との相関関係について検索した. 「対象」当院整形外科で変形性股関節症・大腿骨頭無属性壊死で, 平成1年1月~2年10月までに人工骨頭置換術・人工股関節置換術を施行し, 術後6週から退院までに, 両大腿骨内側顆間距離1cm以上で片脚起立可能な12症例(男性2名, 女性10名, 身長:156.2±6.8cm, 体重:55.1±11.7kg, 年齢:55.8±11.5才)を対象とした. 「検討方法」非術側の股・膝関節を軽度屈曲位, 大腿骨内側顆の高さに考案した器具の側方バーで体幹が回旋しないようにして, 術側下肢で片腕起立をさせた. 骨盤水平位, 術側体幹をelongationできた状態での両大腿骨内側顆間距離と股外転筋力を測定した. 両大腿骨内側顆間距離は, 1cmから器具の側方バーの目盛りで1cm単位で計測した. また股外転筋力はCybexIIを用いて, 人力桿の長さを33cmに統一し, 角速度30℃/sec., 開始肢位の内転10℃~外転10℃の運動範囲で5回最大努力を行なわせ, ピークトルク値の平均値を求め, 個体差を無くすため体重比(以下%BW)で表わした. なお, 退院までに両大腿骨内側顆間距離を拡張しても片脚起立が可能な症例においては, その度に測定した. 測定回数の合計は26回であった. |
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ISSN: | 0289-3770 |