温泉浴による血中beta-endorphinの反応
目的:温浴の際には脳下垂体より分泌される成長ホルモンやプロラクチンが一過性に増加し1,2), 温浴に伴う温熱刺激そのものが一種の生体に対するストレスとなると考えられている. ストレスによる生体反応にはさらにACTHと共にbeta-endorphin(beta-E)が関与して, いわゆるストレス鎮痛としての作用も発現することが指摘されている3). 最近の痛みに関する神経生理学的, 薬理学的研究分野では脳内のopiate receptorや内性morphine様物質の動きより痛みの内因性抑制機構のメカニズムが解明されつつある4). そのためハリ麻酔やTENSなどの治療法に関してはその鎮痛効果とen...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 1985, Vol.12 (suppl), p.131-131 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:温浴の際には脳下垂体より分泌される成長ホルモンやプロラクチンが一過性に増加し1,2), 温浴に伴う温熱刺激そのものが一種の生体に対するストレスとなると考えられている. ストレスによる生体反応にはさらにACTHと共にbeta-endorphin(beta-E)が関与して, いわゆるストレス鎮痛としての作用も発現することが指摘されている3). 最近の痛みに関する神経生理学的, 薬理学的研究分野では脳内のopiate receptorや内性morphine様物質の動きより痛みの内因性抑制機構のメカニズムが解明されつつある4). そのためハリ麻酔やTENSなどの治療法に関してはその鎮痛効果とenndorphin類との寒冷性が検討されている5,6). しかし温熱療法施行時におけるendorpbin類の反応を検討した報告はみられない. そこで, 今回は温泉浴のストレス鎮痛としての作用を明らかにすることを目的として温泉浴前後におけるbeta-Eの変化を検討したので, その成績を報告する. 方法:対象は健康成人男子(26-36, 平均32.0歳)5例である. 温泉浴は42. C10分間(5分浴, 2分休, 5分浴)とした. なお用いた温泉の泉質は酸性泉である. 採血は浴前, 浴直後, 30分後に行った. 採血後は直ちに血液を冷却遠心(760G, 15分)して血奨を分離凍結保存した後, RIAキット(beta-Ekit・ダイナボット社)を用いて同一サンプルにつき2回beta-Eを測定し, その平均値を算出した. |
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ISSN: | 0289-3770 |