手術的治療を施行した外傷性対麻痺例の理学療法の検討

「目的」当院においては, 昭和54年6月開院以来急性期の胸・腰椎部の脊髄損傷例に対して, 早期の整復, 除圧, 固定及び早期リハビリテーションの目的で観血的治療を行なってきた. 現在に至るまで手術法の改良とそれに伴う術後外固定法にも変更を加えてきた. 今回この様な固定法の変化に伴なった理学療法の変化を主として時間的な面より検討を加え, 現在の方法の有用性に言及する. 「対象及び方法」対象は当センターにおいて観血的治療を施行され, 医学的リハビリテーションの過程を終了し, 退院した外傷性脊髄完全損傷者36名である. その内訳は, 男性34名, 女性2名, 平均年令33才(16才~58才)であった...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1985, Vol.12 (suppl), p.41-41
Hauptverfasser: 西村朗, 椎野達, 渡辺富久美, 戸渡富民宏, 広重靖, 星野治, 佐々木邦雄, 芝啓一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」当院においては, 昭和54年6月開院以来急性期の胸・腰椎部の脊髄損傷例に対して, 早期の整復, 除圧, 固定及び早期リハビリテーションの目的で観血的治療を行なってきた. 現在に至るまで手術法の改良とそれに伴う術後外固定法にも変更を加えてきた. 今回この様な固定法の変化に伴なった理学療法の変化を主として時間的な面より検討を加え, 現在の方法の有用性に言及する. 「対象及び方法」対象は当センターにおいて観血的治療を施行され, 医学的リハビリテーションの過程を終了し, 退院した外傷性脊髄完全損傷者36名である. その内訳は, 男性34名, 女性2名, 平均年令33才(16才~58才)であった. 手術法及び外固定法により症例を3群に分けた. A群は開院より昭和56年6月までの症例で手術法としてはHarrington rounded enaed typeのdistruction rodを2本使用し, 術後は硬性, 軟性コルセットを着用した11例である. B群は昭和56年7月から昭和57年10月までの症例でHarrington square ended typeのdistruction rodを2本使用し, かつrod間wiringを加えた固定法を行なったもので, 術後は主に半硬性コルセットを着用し, 後に軟性コルセットに変更となった11名である. C群は昭和57年11月から昭和59年5月までにB群と同じ手術を行ない, 術後より軟性コルセットを着用した14名である. 理学療法を行なう上で特に問題のなかった群をそれぞれAI,BI,CI群とする. また肝機能低下及びその他の疾患により安静をよぎなくされた患者の群をそれぞれAII,BII,CII群とする. かかる群において術後より理学療法開始(訓練室での起立訓練)までの平均期間, 院内自立(Self―Care, 床Bed W/C Transferの自立)するまでの平均期間, コルセット除去までの平均期間, 平均入院期間の検討を行なった.
ISSN:0289-3770