P-12 エナメル上皮線維歯牙腫の1例

エナメル上皮線維歯牙腫は, 歯胚の上皮成分と間葉成分からなる比較的まれな歯原性腫瘍である. 今回われわれは本症の1例を経験したためその概要を報告する. 患者:13歳, 男児. 初診:平成18年12月6日. 主訴:「3萌出遅延. 既往歴, 家族歴:特記事項なし. 現病歴:平成17年11月歯列不整のため某歯科医院を受診. 同医院で「Cの晩期残存の診断で抜歯を受ける. その後1年経過しても「3未萌出のため, エックス線診査施行し「2「4間に不透過像を認めたため, 精査目的に当科紹介受診となる. 現病歴:全身所見は体格, 栄養状態とも中等度で, 異常所見は認めない. 口腔内所見:「4「5頬側歯肉に骨様...

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Veröffentlicht in:小児口腔外科 2008, Vol.18 (1), p.47-48
Hauptverfasser: 花田真之, 佐藤寿, 榊宏剛, 楠美昭則, 福井朗, 木村博人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:エナメル上皮線維歯牙腫は, 歯胚の上皮成分と間葉成分からなる比較的まれな歯原性腫瘍である. 今回われわれは本症の1例を経験したためその概要を報告する. 患者:13歳, 男児. 初診:平成18年12月6日. 主訴:「3萌出遅延. 既往歴, 家族歴:特記事項なし. 現病歴:平成17年11月歯列不整のため某歯科医院を受診. 同医院で「Cの晩期残存の診断で抜歯を受ける. その後1年経過しても「3未萌出のため, エックス線診査施行し「2「4間に不透過像を認めたため, 精査目的に当科紹介受診となる. 現病歴:全身所見は体格, 栄養状態とも中等度で, 異常所見は認めない. 口腔内所見:「4「5頬側歯肉に骨様硬の膨隆を認めた. 画像所見:パノラマエックス線写真で「2「4間に内部に数個の不透過像を伴う境界明療, 類円形の透過像を認めた. また, 「4「5根尖部に歯冠を遠心に向けた「3と思われる埋伏歯を認め, その歯冠を取り囲んだ透過像を認めた. CTでは, 皮質骨は頬側に膨隆し, 1部で菲薄化を認めた. 臨床診断:「3埋伏歯, 歯原性腫瘍. 処置および経過:平成19年2月23日全身麻酔下に腫瘍摘出術および「3埋伏歯抜歯術を施行した. 腫瘍と「3は連続しており, 腫瘍内部には4個の歯牙様石灰化物を認めた. 病理組織診断:エナメル上皮線維歯牙腫. 現在術後6か月経過し, 経過は良好である.
ISSN:0917-5261