9歳児の片側性に多発した下唇粘液嚢胞の1例
口唇の粘液嚢胞は口腔粘膜に生じる嚢胞としてはもっとも多いが, そのほとんどは単発性で, 多発性に生じる場合は両側性に生じ, 片側性に多発することはまれである. 今回われわれは, 片側性に多発した下唇粘液嚢胞の1例を経験したのでその概要を報告する. 症例 患者:9歳, 男児. 初診:2005年2月21日. 主訴:右側下唇粘膜の腫瘤. 既往歴, 家族歴:特記すべき事項なし. 現病歴:小学校の歯科検診にて右側頬粘膜部の腫瘤を指摘され, 当科を受診した. 現症:43部および32部の唇, 頬粘膜にそれそれ10×8mm大と8×6mm大の二つの無痛性腫瘤を認めた. いずれの腫瘤も半球状, 弾性軟を呈し, 被...
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Veröffentlicht in: | 小児口腔外科 2005/12/25, Vol.15(2), pp.135-137 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 口唇の粘液嚢胞は口腔粘膜に生じる嚢胞としてはもっとも多いが, そのほとんどは単発性で, 多発性に生じる場合は両側性に生じ, 片側性に多発することはまれである. 今回われわれは, 片側性に多発した下唇粘液嚢胞の1例を経験したのでその概要を報告する. 症例 患者:9歳, 男児. 初診:2005年2月21日. 主訴:右側下唇粘膜の腫瘤. 既往歴, 家族歴:特記すべき事項なし. 現病歴:小学校の歯科検診にて右側頬粘膜部の腫瘤を指摘され, 当科を受診した. 現症:43部および32部の唇, 頬粘膜にそれそれ10×8mm大と8×6mm大の二つの無痛性腫瘤を認めた. いずれの腫瘤も半球状, 弾性軟を呈し, 被覆粘膜は正常であった(写真1). 臨床診断:右側下唇粘液嚢胞(多発性). 処置および経過:2005年2月21日, 2%塩酸リドカイン(1/8万エピネフリン含有)局所麻酔下に周囲の小唾液腺を付して腫瘤をおのおの摘出した, 現在術後約6か月を経過したが, 再発などの異常は認めず経過良好である. |
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ISSN: | 0917-5261 1884-6661 |
DOI: | 10.11265/poms1991.15.135 |