小児に生じたUnicystic ameloblastomaの4例

Unicystic ameloblastoma(以下UA)は1977年にRobinsonら1)が嚢胞状形態をとったエナメル上皮腫に対して名付けたもので, 1992年に改訂されたWHOの歯原性腫瘍分類2)にも記載されている. 他のtypeのエナメル上皮腫にくらべて比較的若年者に好発し, また浸潤性発育を示さないなどの特徴がある. そのため摘出, 掻爬などの保存的外科療法でも予後は良好であるなどの特徴を有する. 本邦での小児におけるUAの報告は少なく, 治療法の決定に際しUAの腫瘍としての性格を考慮することが臨床上重要であると考えられことより4例の自験例の臨床病理学的検討に文献的考察を加えて報告す...

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Veröffentlicht in:小児口腔外科 2005/06/25, Vol.15(1), pp.58-66
Hauptverfasser: 高森, 康次, 岩渕, 博史, 西山, 和秀, 若林, 類, 岡田, 明子, 村岡, 渡, 河奈, 裕正, 中川, 種昭, 朝波, 惣一郎, 池内, 忍
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:Unicystic ameloblastoma(以下UA)は1977年にRobinsonら1)が嚢胞状形態をとったエナメル上皮腫に対して名付けたもので, 1992年に改訂されたWHOの歯原性腫瘍分類2)にも記載されている. 他のtypeのエナメル上皮腫にくらべて比較的若年者に好発し, また浸潤性発育を示さないなどの特徴がある. そのため摘出, 掻爬などの保存的外科療法でも予後は良好であるなどの特徴を有する. 本邦での小児におけるUAの報告は少なく, 治療法の決定に際しUAの腫瘍としての性格を考慮することが臨床上重要であると考えられことより4例の自験例の臨床病理学的検討に文献的考察を加えて報告する. [症例] 対象症例は1983年から2000年までに慶應義塾大学病院歯科口腔外科を受診し, 治療を行い病理組織学的にUAと診断した4例である(表1). これらの症例に対して, 臨床所見, 単純X線写真所見, 病理組織学的所見, 治療経過および予後について検討を加えた. [症例1] 患者:9歳, 男児. 主訴:右側頬部の腫脹. 既往歴:特記事項なし.
ISSN:0917-5261
1884-6661
DOI:10.11265/poms1991.15.58