小児の左頬部に発生した石灰化上皮腫の一例
石灰化上皮腫は, 顔面, 頸部や上肢の皮下に好発する石灰化を伴う良性腫瘍である. 本症の発生頻度は比較的高く, 一般外科や皮膚科領域からの報告は多いが, 口腔外科領域での報告は比較的まれである. 今回, われわれは5歳女児の左頬部に発生した本症の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 患者:C. T. 5歳女児 初診:1998年6月24日. 主訴:左頬部の腫瘤形成. 既往歴, 家族歴:特記事項なし. 現病歴:平成9年12月頃, 患児の下顎骨体近くの左側頬部に半小豆大の腫瘤を母親が気付いた. 本腫瘤には増大傾向がなかったため, 某皮膚科で経過の観察がなされていた. 初診約1か月...
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Veröffentlicht in: | 小児口腔外科 2002/12/25, Vol.12(2), pp.29-32 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 石灰化上皮腫は, 顔面, 頸部や上肢の皮下に好発する石灰化を伴う良性腫瘍である. 本症の発生頻度は比較的高く, 一般外科や皮膚科領域からの報告は多いが, 口腔外科領域での報告は比較的まれである. 今回, われわれは5歳女児の左頬部に発生した本症の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 患者:C. T. 5歳女児 初診:1998年6月24日. 主訴:左頬部の腫瘤形成. 既往歴, 家族歴:特記事項なし. 現病歴:平成9年12月頃, 患児の下顎骨体近くの左側頬部に半小豆大の腫瘤を母親が気付いた. 本腫瘤には増大傾向がなかったため, 某皮膚科で経過の観察がなされていた. 初診約1か月前に, 感冒で受診した某小児科から当科を紹介された. 現症:左側頬部皮下に類球形, 半小豆大で弾性硬の無痛性の腫瘤を触知した(写真1). 本腫瘤の一部は皮膚と固着していたが, 下部では可動性があった. しかし, 口腔内には, 特記する事項はなかった. |
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ISSN: | 0917-5261 1884-6661 |
DOI: | 10.11265/poms1991.12.2_29 |