胎生期のウサギ下顎頭軟骨におけるbFGF(basic Fibroblast Growth Factor)の影響について
緒言 青年期および老年期において発症する顎関節疾患の原因のひとつに成長期に作られる下顎頭の形態異常があげられる. 成長期における下顎頭の発育過程を知ることは, 顎関節疾患の予防の観点からも重要である. そしてこのような身体の固有の発育形態には多くの細胞成長因子が関係しているといわれている1,2,3,4,5). 成長因子は局所の細胞によって産生されるもので, 細胞の増殖促進, 増殖抑制および細胞の分化に対して大きな影響を及ぼすために, 人体の成長にはこれらの因子は必要不可欠のものである. 三光寺ら6)はこの成長因子の上皮成長因子(Epidermal Growth Factor)が下顎頭軟骨線維層...
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Veröffentlicht in: | 小児口腔外科 2000, Vol.10 (1), p.1-7 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 緒言 青年期および老年期において発症する顎関節疾患の原因のひとつに成長期に作られる下顎頭の形態異常があげられる. 成長期における下顎頭の発育過程を知ることは, 顎関節疾患の予防の観点からも重要である. そしてこのような身体の固有の発育形態には多くの細胞成長因子が関係しているといわれている1,2,3,4,5). 成長因子は局所の細胞によって産生されるもので, 細胞の増殖促進, 増殖抑制および細胞の分化に対して大きな影響を及ぼすために, 人体の成長にはこれらの因子は必要不可欠のものである. 三光寺ら6)はこの成長因子の上皮成長因子(Epidermal Growth Factor)が下顎頭軟骨線維層へ及ぼす影響を検索し, 細胞のECM(Extra Cellular Matrix)形成能の促進を報告している. そこで, 今回は線維芽細胞成長因子(basic Fibroblast Growth Factor:bFGF)と下顎頭軟骨との関係を検索するために細胞レベルでbFGFの下顎頭線維層由来の細胞(Mandibular Condylar Cell:MCC)に対する細胞数の変化を観察した. さらにこのデータを基礎とし, 次いで組織レベルでの検索を行った. |
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ISSN: | 0917-5261 |