当講座における顎裂部骨移植の現状について

1972年Boyne1)とSands2)により, 顎裂部への二次的新鮮自家腸骨海綿骨移植が報告された. この方法は, 上顎の顎発育を阻害せずに良好な歯槽形態を作り歯の萌出も期待される方法として認められている. 日本でも近年矯正治療の技術向上や治療目標の高度化に伴い口唇口蓋裂治療の一環として当科を含んだ多くの施設で顎裂部骨移植が実施されている. 顎裂部骨移植には顎裂部への歯牙の移動を目的とした学童期の骨移植と, 矯正治療終了後の上顎の安定3)や, 補綴治療のための顎裂部の顎提形成などを目的とした骨移植4~9)が行われているがいずれも腸骨よりの移植が多用されている. 当教室においても1980年5月...

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Veröffentlicht in:小児口腔外科 1998/12/25, Vol.8(2), pp.1-3
Hauptverfasser: 大竹, 浩信, 夏目, 長門, 秋山, 芳夫, 新美, 照幸, 木下, 弘幸, 古川, 博雄, 向井, 陽, 栗田, 賢一, 河合, 幹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:1972年Boyne1)とSands2)により, 顎裂部への二次的新鮮自家腸骨海綿骨移植が報告された. この方法は, 上顎の顎発育を阻害せずに良好な歯槽形態を作り歯の萌出も期待される方法として認められている. 日本でも近年矯正治療の技術向上や治療目標の高度化に伴い口唇口蓋裂治療の一環として当科を含んだ多くの施設で顎裂部骨移植が実施されている. 顎裂部骨移植には顎裂部への歯牙の移動を目的とした学童期の骨移植と, 矯正治療終了後の上顎の安定3)や, 補綴治療のための顎裂部の顎提形成などを目的とした骨移植4~9)が行われているがいずれも腸骨よりの移植が多用されている. 当教室においても1980年5月より顎裂部への二次的腸骨移植を施行した.
ISSN:0917-5261
1884-6661
DOI:10.11265/poms1991.8.2_1