15歳以下患者の過去10年間における病理組織診断での臨床統計的観察
岡山大学歯学部附属病院は, 開院以来本年をもって10年となった. そこで今回われわれは, 昭和57年4月より平成4年3月までの10年間に第二口腔外科を受診した小児患者(15歳以下)のうち病理組織学的検索がなされた症例について, 臨床統計的観察を行ったので若干の考察を加え報告した. 来院患者総数は14,114名で, そのうち病理組織学的検索がなされた症例は1584例, うち小児患者のものは172例であった. 性別では男児75例, 女児97例であった. 年齢別では, 0~5歳が17例, 6~10歳が59例, 11~15歳が96例であり, 11歳以上が半数例以上を占めた. 病変別では, 襄胞性病変が...
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Veröffentlicht in: | 小児口腔外科 1995, Vol.5 (2), p.101-102 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 岡山大学歯学部附属病院は, 開院以来本年をもって10年となった. そこで今回われわれは, 昭和57年4月より平成4年3月までの10年間に第二口腔外科を受診した小児患者(15歳以下)のうち病理組織学的検索がなされた症例について, 臨床統計的観察を行ったので若干の考察を加え報告した. 来院患者総数は14,114名で, そのうち病理組織学的検索がなされた症例は1584例, うち小児患者のものは172例であった. 性別では男児75例, 女児97例であった. 年齢別では, 0~5歳が17例, 6~10歳が59例, 11~15歳が96例であり, 11歳以上が半数例以上を占めた. 病変別では, 襄胞性病変が97例(56.4%)と最も多く, そのうち含歯性襄胞, 粘液襄胞が多く認められた. 次いで腫瘍性病変および腫瘍類似病変が39例(22.7%)であり, 歯牙腫, 線維腫が多くみられた. その他炎症性病変と続いた. 臨床診断と病理組織診断との正診率は, およそ89%であり, これは比較的診断の容易な襄胞性病変が多いためと思われた. |
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ISSN: | 0917-5261 |