小児に発生した舌神経鞘腫の1症例

緒言 神経鞘腫は, 神経鞘のSchwann細胞に由来する良性腫瘍であり, 小児に発生することは比較的まれとされている. 今回われわれは, 小児の舌に発生した神経鞘腫の1症例を経験したので報告する. 症例 患者:12歳・女児初診:1993年8月11日 主訴:舌の無痛性腫瘤 家族歴および既往歴:特記事項なし. 現病歴:約1年半程前より右舌縁に腫瘤を自覚していたが, 無痛性であったため放置していた. しかし腫瘤が徐々に増大するため, 当科を受診した. 現症: 全身所見:体格中等度, 栄養状態良好であり, 特記事項は認められなかった. 局所所見:右舌縁に直径約12mmの可動性を有する, 無痛性, 境界...

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Veröffentlicht in:小児口腔外科 1994/05/31, Vol.4(1), pp.1-3
Hauptverfasser: 宮本, 日出, 坂下, 英明, 宮田, 勝, 車谷, 宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:緒言 神経鞘腫は, 神経鞘のSchwann細胞に由来する良性腫瘍であり, 小児に発生することは比較的まれとされている. 今回われわれは, 小児の舌に発生した神経鞘腫の1症例を経験したので報告する. 症例 患者:12歳・女児初診:1993年8月11日 主訴:舌の無痛性腫瘤 家族歴および既往歴:特記事項なし. 現病歴:約1年半程前より右舌縁に腫瘤を自覚していたが, 無痛性であったため放置していた. しかし腫瘤が徐々に増大するため, 当科を受診した. 現症: 全身所見:体格中等度, 栄養状態良好であり, 特記事項は認められなかった. 局所所見:右舌縁に直径約12mmの可動性を有する, 無痛性, 境界明瞭, 弾性軟である腫瘤を認めた(写真-1). 舌の被覆粘膜は正常であった. その他, 口腔粘膜や皮膚には特に異常は認めなかった. また, 舌の運動障害および味覚異常は認めなかった.
ISSN:0917-5261
1884-6661
DOI:10.11265/poms1991.4.1