過去5年間の小児入院患者の臨床的検討
札幌医科大学付属病院は, 昭和58年8月に全面改築工事を行い新病棟が完成した. それに伴い当科においても新たに病床数50となり地域歯科医療に重要な役割を果してきている. 今回われわれは, 昭和59年4月より平成元年3月までの5年間に当科を受診し, 入院のうえ加療を行なった0歳から15歳までの小児入院患者491名について臨床的検討を行い, その概要を報告した. 過去5年間の入院患者総数は2,449名で, そのうち小児入院患者は491名で全体の20.0%を占めていた. また年度別でも有意の差はなく, 各年度とも約2割の小児患者が入院のうえ加療されていた. 性別頻度は男子291名(59.1%), 女...
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Veröffentlicht in: | 小児口腔外科 1991, Vol.1 (1), p.80-80 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 札幌医科大学付属病院は, 昭和58年8月に全面改築工事を行い新病棟が完成した. それに伴い当科においても新たに病床数50となり地域歯科医療に重要な役割を果してきている. 今回われわれは, 昭和59年4月より平成元年3月までの5年間に当科を受診し, 入院のうえ加療を行なった0歳から15歳までの小児入院患者491名について臨床的検討を行い, その概要を報告した. 過去5年間の入院患者総数は2,449名で, そのうち小児入院患者は491名で全体の20.0%を占めていた. また年度別でも有意の差はなく, 各年度とも約2割の小児患者が入院のうえ加療されていた. 性別頻度は男子291名(59.1%), 女子200名(40.8%)と男女比1.5:1で男子がやや多い傾向が認められた. また年齢別頻度では2歳から15歳までは各年齢とも20名前後であったのに対し, 0歳代では62名, 1歳代では85名と他の年齢層より多く見られ, 0歳1歳代で全体の約3割を占めていた. 疾患別頻度は奇形が260例(53. O%)と最も多くなかでも裂奇形が216例(44.0%)を占めており, 次いで外傷74例(15.0%), 嚢胞44例(9. O%), 炎症43例(8.7%), 歯牙および歯周組織疾患33例(6.7%), 腫瘍19例(3.9%)の順であった. これらの疾患についての年度別頻度では, 各年度とも奇形が約5割を示めており, 他の疾患についても各年度別頻度に著明な変化は認められなかった. 各疾患における内訳をみると, 奇形では口唇口蓋裂63例(24.1%), 外傷では下顎骨骨折27例(36.5%), 嚢胞では歯原性嚢胞23例(52.3%), 炎症では歯槽骨・顎骨炎25例(58.1%), 歯牙および歯周組織疾患では鵬蝕24例(72.7%), 腫瘍では血管腫11例(57.9%)がそれぞれ最も多かった. |
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ISSN: | 0917-5261 |