東洋医学でいわれる経穴・経絡は脳の記憶にある?
要旨:筆者らは, 東洋医学で使われている経穴, 経絡現象を説明しようと, “経絡-神経ネットワーク説”を提案している. この説を補強する実験として, 脳の機能を捉えることができるf-MRIの技法をもちいてひびきが得られたときの脳断層画像を検討した. また最近, 我々グループが企画したのと同じような方法でf-MRIの技法を鍼灸に応用した論文が数編, 発表されている. そこで, それらをまとめ, この説を検証した. 鍼灸の理論的中心として全身に張り巡らされた経絡, 経穴の理論がある. 鍼治療を受けていると, 独特のひびき現象(感覚)を感ずることがあり, このひびきは, 施術部位から経絡にそって走る...
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Veröffentlicht in: | Journal of International Society of Life Information Science 2001/03/01, Vol.19(1), pp.134-140 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | eng ; jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨:筆者らは, 東洋医学で使われている経穴, 経絡現象を説明しようと, “経絡-神経ネットワーク説”を提案している. この説を補強する実験として, 脳の機能を捉えることができるf-MRIの技法をもちいてひびきが得られたときの脳断層画像を検討した. また最近, 我々グループが企画したのと同じような方法でf-MRIの技法を鍼灸に応用した論文が数編, 発表されている. そこで, それらをまとめ, この説を検証した. 鍼灸の理論的中心として全身に張り巡らされた経絡, 経穴の理論がある. 鍼治療を受けていると, 独特のひびき現象(感覚)を感ずることがあり, このひびきは, 施術部位から経絡にそって走るとされている. しかし, 科学的実験手段がこれだけ発達してきているにもかかわらずこの経穴・経絡の実体は全く明らかになっていない. 筆者は最近“経絡-神経ネットワーク説”を唱え, 経絡の実体は脳の中枢, 記憶部にあるのではないかと考えている. そこで“ひびき”が起こされたとき脳のどの部位が活動するのかを検証し, 同一経絡上の刺激で脳内の同一場所に活動が観察できれば, この説の客観的な証拠となるだろう. |
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ISSN: | 1341-9226 2424-0761 |
DOI: | 10.18936/islis.19.1_134 |