子供における課題集中時の脳波解析

イメージ訓練や速読訓練を積んだ子供たち(7才児6名)を対象に課題集中時の脳波を計測した. 後頭部のα波は目隠しして絵本の内容を読み取ろうとしているとき大きくなる傾向にあった. このとき, 前頭部のα波も増大し, 後頭に対する前頭α波の平均振幅比(Fp_2 /O_2 )が安静時より大きくなり, 集中度の増大が窺われた. α波の周波数はイメージを浮かべる課題で速くなる傾向があった. また, 後頭α波の左右比(O_2 /O_1 )はイメージ課題, 絵本読み取り課題共に前半多少小さく, 右半球におけるイメージ想起が考えられたが, 後半では言語的な報告の影響もあり, 比は大きめになった. β波は, 日本...

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Veröffentlicht in:Journal of International Society of Life Information Science 2000, Vol.18 (1), p.121-126
Hauptverfasser: 河野貴美子, 山本幹男, 平澤雅彦, 小久保秀之, 古角智子, 谷口順子, 田中昌孝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:イメージ訓練や速読訓練を積んだ子供たち(7才児6名)を対象に課題集中時の脳波を計測した. 後頭部のα波は目隠しして絵本の内容を読み取ろうとしているとき大きくなる傾向にあった. このとき, 前頭部のα波も増大し, 後頭に対する前頭α波の平均振幅比(Fp_2 /O_2 )が安静時より大きくなり, 集中度の増大が窺われた. α波の周波数はイメージを浮かべる課題で速くなる傾向があった. また, 後頭α波の左右比(O_2 /O_1 )はイメージ課題, 絵本読み取り課題共に前半多少小さく, 右半球におけるイメージ想起が考えられたが, 後半では言語的な報告の影響もあり, 比は大きめになった. β波は, 日本語の速読では多少左寄り, 英語では右寄りの傾向がみられた. 全般的にα波で推察される集中度の増大は明確ではなかったが, 集中時に出現するとされるFmθは2, 3の被験者で顕著であった.
ISSN:1341-9226