慢性閉塞性肺疾患患者における栄養障害

慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)患者における栄養障害は改善すべき問題の一つである.サルコペニアの概念の台頭と相まって,COPD患者の栄養障害が取りざたされている.COPD患者の栄養障害は比較的高頻度に発生し,その原因は多元的である.その影響はCOPD患者の諸症状の悪化から生命予後にまで及ぶため,呼吸リハビリテーションの中に栄養療法が取り入れられている.その介入効果は,様々な指標で評価され,推奨の検討がなされるに至っている.栄養療法の実践と近年の研究の進展が注目を集め,今後の発展に期待が寄せられている.本総説では,COPD患...

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Veröffentlicht in:理学療法科学 2023, Vol.38(4), pp.313-324
1. Verfasser: 田口, 晶子
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)患者における栄養障害は改善すべき問題の一つである.サルコペニアの概念の台頭と相まって,COPD患者の栄養障害が取りざたされている.COPD患者の栄養障害は比較的高頻度に発生し,その原因は多元的である.その影響はCOPD患者の諸症状の悪化から生命予後にまで及ぶため,呼吸リハビリテーションの中に栄養療法が取り入れられている.その介入効果は,様々な指標で評価され,推奨の検討がなされるに至っている.栄養療法の実践と近年の研究の進展が注目を集め,今後の発展に期待が寄せられている.本総説では,COPD患者の栄養障害について,関心の変遷と発生頻度,発生の多元的要因,派生する悪影響,評価の方法,栄養補給療法の効果と推奨,さらに,今後の臨床実践と研究の展望に言及する.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.38.313