片脚ペダリング運動中の非運動脚の母趾皮膚における温度と血流変化

〔目的〕今回,我々の行った研究では,片脚での漸増負荷ペダリング運動中の非運動脚母趾皮膚温および皮膚血流の変化を評価することを目的とした.〔対象と方法〕健常成人男性13人を対象にし,リクライニング肢位にて右脚での漸増負荷運動を実施した.運動プロトコルはリクライニング肢位での安静4分,ウォーミングアップ3分(5 W),右脚漸増負荷ペダリング運動(10 W/分),クールダウン3分(0 W)とした.〔結果〕非運動脚母趾皮膚温および皮膚血流は,安静時と比較して運動中に有意な変化を示さなかった.しかし,被験者は皮膚血流によって2つの群に分けられた.運動中に非運動脚母趾皮膚血流が安静時血流の2SDを超えた群...

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Veröffentlicht in:理学療法科学 2020, Vol.35(5), pp.693-698
Hauptverfasser: 浅見, 崇之, 堀田, 一樹, 石井, 佑典, 酒井, 渉, 小島, 将, 森下, 慎一郎, 椿, 淳裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的〕今回,我々の行った研究では,片脚での漸増負荷ペダリング運動中の非運動脚母趾皮膚温および皮膚血流の変化を評価することを目的とした.〔対象と方法〕健常成人男性13人を対象にし,リクライニング肢位にて右脚での漸増負荷運動を実施した.運動プロトコルはリクライニング肢位での安静4分,ウォーミングアップ3分(5 W),右脚漸増負荷ペダリング運動(10 W/分),クールダウン3分(0 W)とした.〔結果〕非運動脚母趾皮膚温および皮膚血流は,安静時と比較して運動中に有意な変化を示さなかった.しかし,被験者は皮膚血流によって2つの群に分けられた.運動中に非運動脚母趾皮膚血流が安静時血流の2SDを超えた群(逸脱群:n=7),安静時血流の2SDを超えなかった群(非逸脱群:n=6)である.また,最大運動時間と最大運動強度は,逸脱群で最大運動時間:565.71 ± 61.73秒,最大運動強度:99.00 ± 9.96 W,非逸脱群では,最大運動時間:477.50 ± 59.49秒,最大運動強度:84.33 ± 9.83 W(p<0.05)であった.〔結語〕今回,我々の研究では,片脚での漸増負荷ペダリング運動中の非運動脚母趾皮膚温および皮膚血流は変化しなかった.したがって,片脚ペダリング運動では非運動脚母趾皮膚血流を増加させることは困難であることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.35.693