地域在住高齢者の認知機能と転倒経験の関係について: 認知課題の筋電図反応時間を用いた研究

〔目的〕認知機能が地域在住高齢者の転倒リスクに関与する可能性について検討した.〔対象と方法〕対象者は地域在住高齢者46名とし,ミニメンタルステート検査(MMSE),老研式活動能力指標(TMIG-IC),生活活動範囲指標(LSA),10メートル歩行検査(10MWT)の評価を行った.また,認知課題を用いた反応時間測定は単純反応課題(SR課題),Go/No-go 課題(GNG課題),プローブ反応課題(PR課題)を使用した.〔結果〕TIMG-ICとLSAは転倒経験群に比べ転倒経験あり群は有意に低い値を示した.転倒経験群に比べ転倒経験あり群のGNG課題とPR課題の応答信号から筋活動の開始までの潜時である...

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Veröffentlicht in:理学療法科学 2019, Vol.34(4), pp.393-398
Hauptverfasser: 岩城, 隆久, 小枩, 武陛, 大西, 智也, 三上, 章允
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的〕認知機能が地域在住高齢者の転倒リスクに関与する可能性について検討した.〔対象と方法〕対象者は地域在住高齢者46名とし,ミニメンタルステート検査(MMSE),老研式活動能力指標(TMIG-IC),生活活動範囲指標(LSA),10メートル歩行検査(10MWT)の評価を行った.また,認知課題を用いた反応時間測定は単純反応課題(SR課題),Go/No-go 課題(GNG課題),プローブ反応課題(PR課題)を使用した.〔結果〕TIMG-ICとLSAは転倒経験群に比べ転倒経験あり群は有意に低い値を示した.転倒経験群に比べ転倒経験あり群のGNG課題とPR課題の応答信号から筋活動の開始までの潜時であるPremotor Timeが延長した.〔結語〕行動抑制や注意の分配に関与する認知機能の低下が転倒経験者にみられた.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.34.393