周術期肺がん患者の身体活動に影響する合併症と術式別の身体活動量の回復過程

〔目的〕肺がん切除後の離床に影響する合併症発生率と術式別に身体活動量(PA)の回復過程を検討する.〔対象と方法〕肺がん切除術を施行した71例の合併症を検討した.合併症が生じなかった症例44名を開胸群27名,VATS群11名,拡大手術群6名に分けた.呼吸機能,生化学データ,術中所見,胸腔ドレーン留置日数を調査し,術後2~7病日のPA(歩数,消費エネルギー,活動時間)を比較した.〔結果〕合併症は心房細動が最多であった.拡大手術群は開胸群,VATS群よりも術中出血量が多く,手術時間と麻酔時間が長かった.拡大手術群のPAは,開胸群とVATS群よりも術後4~6病日に低下した.〔結語〕拡大手術は身体侵襲が...

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Veröffentlicht in:理学療法科学 2016, Vol.31(5), pp.743-750
Hauptverfasser: 石坂, 勇人, 水嶋, 優太, 秋山, 純和, 千田, 雅之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:〔目的〕肺がん切除後の離床に影響する合併症発生率と術式別に身体活動量(PA)の回復過程を検討する.〔対象と方法〕肺がん切除術を施行した71例の合併症を検討した.合併症が生じなかった症例44名を開胸群27名,VATS群11名,拡大手術群6名に分けた.呼吸機能,生化学データ,術中所見,胸腔ドレーン留置日数を調査し,術後2~7病日のPA(歩数,消費エネルギー,活動時間)を比較した.〔結果〕合併症は心房細動が最多であった.拡大手術群は開胸群,VATS群よりも術中出血量が多く,手術時間と麻酔時間が長かった.拡大手術群のPAは,開胸群とVATS群よりも術後4~6病日に低下した.〔結語〕拡大手術は身体侵襲が大きいことから,他の術式よりも周術期におけるPAの改善が遅延すると考えられた.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.31.743