手すり把持位置の違いにおける立位両足圧中心: 正中位・体幹回旋位での左右脳損傷者の比較

〔目的〕脳損傷者が安全な移乗を行うために介助者が力を加えるべき方向を知る目的で,手すり把持時の立位両足圧中心(COP: center of pressure)を調べた.〔対象〕脳血管障害片麻痺者25例とした.〔方法〕正中立位と15°麻痺側への体幹回旋位(回旋立位)で3箇所の手すり把持時におけるCOPを計測した.〔結果〕右片麻痺者と比べ左片麻痺者は両立位においてCOPは広範囲に分布し,手すり把持位置の違いによるCOP間の距離で差がみられた.半側空間無視(USN: unilateral spatial neglect)を呈した者(USN者)は,回旋立位で麻痺側後方重心となった.〔結語〕左片麻痺者は...

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Veröffentlicht in:理学療法科学 2013, Vol.28(5), pp.647-652
Hauptverfasser: 小暮, 英輔, 前田, 眞治, 山本, 潤, 櫻井, 好美
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:〔目的〕脳損傷者が安全な移乗を行うために介助者が力を加えるべき方向を知る目的で,手すり把持時の立位両足圧中心(COP: center of pressure)を調べた.〔対象〕脳血管障害片麻痺者25例とした.〔方法〕正中立位と15°麻痺側への体幹回旋位(回旋立位)で3箇所の手すり把持時におけるCOPを計測した.〔結果〕右片麻痺者と比べ左片麻痺者は両立位においてCOPは広範囲に分布し,手すり把持位置の違いによるCOP間の距離で差がみられた.半側空間無視(USN: unilateral spatial neglect)を呈した者(USN者)は,回旋立位で麻痺側後方重心となった.〔結語〕左片麻痺者は,COPに適合した介助,USN者は回旋立位の際に非麻痺側前方への介助が必要である.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.28.647