健常成人における歩行様式の違いによる脳内血液酸素動態の検討

〔目的〕歩行様式の違いによって,脳内血液酸素動態が異なるかどうかを検討することとした.〔対象〕健常成人70人を対象とした.〔方法〕脳内血液酸素動態は機能的近赤外分光法を用いて測定した.脳の各領域での脳賦活量をトレッドミル上での肢位と向きの異なる立位前進,立位後進,膝立ち位前進,膝立ち位後進の4課題間で比較した.〔結果〕右前頭前野,右運動前野,補足運動野は,前進よりも後進歩行で有意に高い賦活を認めた.また,左感覚運動関連領野,左体性感覚野は,立位よりも膝立ち位で有意に高い賦活を認めた.〔結語〕進行方向と姿位の違いによって,脳の賦活パターンが異なることから,膝立ち位あるいは後進歩行の動作の持つ治療...

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Veröffentlicht in:理学療法科学 2013, Vol.28(4), pp.435-440
Hauptverfasser: 内藤, 幾愛, 斉藤, 秀之, 柳, 久子, 矢野, 博明, 長澤, 俊郎, 小関, 迪
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的〕歩行様式の違いによって,脳内血液酸素動態が異なるかどうかを検討することとした.〔対象〕健常成人70人を対象とした.〔方法〕脳内血液酸素動態は機能的近赤外分光法を用いて測定した.脳の各領域での脳賦活量をトレッドミル上での肢位と向きの異なる立位前進,立位後進,膝立ち位前進,膝立ち位後進の4課題間で比較した.〔結果〕右前頭前野,右運動前野,補足運動野は,前進よりも後進歩行で有意に高い賦活を認めた.また,左感覚運動関連領野,左体性感覚野は,立位よりも膝立ち位で有意に高い賦活を認めた.〔結語〕進行方向と姿位の違いによって,脳の賦活パターンが異なることから,膝立ち位あるいは後進歩行の動作の持つ治療効果が期待される.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.28.435