脳血管障害者のQOLの向上をめざした理学療法士と作業療法士の対応に関する検討: 職種と発症期別リハビリテーションにおける差について

〔目的〕本研究は,脳血管障害者の高いQOL実現をめざしたリハビリテーションにおいて,理学療法士(PT)と作業療法士(OT)の対応に関する要因を検討し,職種と急性期,回復期,維持期における発症期別リハビリテーションに応じて対応が異なるかを明らかにすることである。〔対象と方法〕脳血管障害者のQOL実現をめざしたPTとOTの対応に関する調査票を作成した。調査方法は,PTとOT348名を対象に,郵送による質問紙調査を実施した。〔結果〕対応に関する要因は「自己選択の尊重」,「服薬管理の指導」,「自助グループの紹介」,「全人的対応」,「家族の受け入れ」,「社会資源の活用」,「自己決定による生活機能の向上」...

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Veröffentlicht in:理学療法科学 2010, Vol.25(2), pp.285-290
Hauptverfasser: 松田, 智行, 川間, 健之介, 長山, 七七代, 佐藤, 裕子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的〕本研究は,脳血管障害者の高いQOL実現をめざしたリハビリテーションにおいて,理学療法士(PT)と作業療法士(OT)の対応に関する要因を検討し,職種と急性期,回復期,維持期における発症期別リハビリテーションに応じて対応が異なるかを明らかにすることである。〔対象と方法〕脳血管障害者のQOL実現をめざしたPTとOTの対応に関する調査票を作成した。調査方法は,PTとOT348名を対象に,郵送による質問紙調査を実施した。〔結果〕対応に関する要因は「自己選択の尊重」,「服薬管理の指導」,「自助グループの紹介」,「全人的対応」,「家族の受け入れ」,「社会資源の活用」,「自己決定による生活機能の向上」の7要因が抽出された。そして,「全人的対応」は,PTよりもOTの方が肯定的であった。さらに,発症期により,「自己選択の尊重」と「社会資源の活用」について対応が異なることが明らかになった。〔結語〕PTとOTは,発症から回復過程に従い,脳血管障害者の自己選択の尊重や社会資源を活用した対応をすることが示唆された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.25.285