杖歩行練習に対する視覚的プロンプトの有効性

本研究では脳血管性認知症を呈した症例に視覚的プロンプト法を用いた杖歩行練習を実施し,杖歩行の手順獲得に対する有効性について検討した。研究デザインはシングルケースデザインを用いた。始めにジェスチャー・口頭指示期,次に歩行前と歩行中に杖歩行の手順を記載した紙を症例に提示する視覚的プロンプト期,最後に視覚的プロンプトを提示しない消去期を設けた。結果,ジェスチャー・口頭指示期では,ほとんどの歩行周期で手順の誤りを認めたが,視覚的プロンプト期では手順の誤りは0回に激減し,消去期でも0回を維持した。これらのことから,本症例において,視覚的プロンプト法は杖歩行の手順獲得に向けた有効な方法であることが示唆され...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法科学 2008, Vol.23(2), pp.307-311
Hauptverfasser: 明崎, 禎輝, 山崎, 裕司, 松田, 司直, 吉本, 好延, 吉村, 晋, 浜岡, 克伺, 中田, 裕士, 佐藤, 厚
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では脳血管性認知症を呈した症例に視覚的プロンプト法を用いた杖歩行練習を実施し,杖歩行の手順獲得に対する有効性について検討した。研究デザインはシングルケースデザインを用いた。始めにジェスチャー・口頭指示期,次に歩行前と歩行中に杖歩行の手順を記載した紙を症例に提示する視覚的プロンプト期,最後に視覚的プロンプトを提示しない消去期を設けた。結果,ジェスチャー・口頭指示期では,ほとんどの歩行周期で手順の誤りを認めたが,視覚的プロンプト期では手順の誤りは0回に激減し,消去期でも0回を維持した。これらのことから,本症例において,視覚的プロンプト法は杖歩行の手順獲得に向けた有効な方法であることが示唆された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.23.307