寛骨臼回転骨切り術後における荷重率の検討

寛骨臼回転骨切り術(以下RAO)は, 臼蓋形成不全の観血的治療として, 良好な成績を得ているが, 非術側の関節症性変化の進行を危惧する報告もある. この研究の目的はRAO術後患者において術側での荷重が十分行われているかを確認するとともに, 術側荷重率の経時的変化及び術後何年で十分な荷重が獲得されてくるかを調べることであった. 対象は, RAO術後患者42名(42関節)の術側・非術側荷重率を足底圧分布測定装置にて測定し, 術後年数により, 4群に分類した. この結果, 術後2年以内の患者群では術側での荷重率が有意に少なく, 術後年数が経過するにつれ50%に近似する傾向にあったが, 術後3年以上経...

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Veröffentlicht in:理学療法科学 1997-11, Vol.12 (4), p.171-174
Hauptverfasser: 小畑和也, 佐野正和, 才田浩之, 守山成則, 畑明美, 前田真一, 影近謙治, 菊地尚久, 八幡撤太郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:寛骨臼回転骨切り術(以下RAO)は, 臼蓋形成不全の観血的治療として, 良好な成績を得ているが, 非術側の関節症性変化の進行を危惧する報告もある. この研究の目的はRAO術後患者において術側での荷重が十分行われているかを確認するとともに, 術側荷重率の経時的変化及び術後何年で十分な荷重が獲得されてくるかを調べることであった. 対象は, RAO術後患者42名(42関節)の術側・非術側荷重率を足底圧分布測定装置にて測定し, 術後年数により, 4群に分類した. この結果, 術後2年以内の患者群では術側での荷重率が有意に少なく, 術後年数が経過するにつれ50%に近似する傾向にあったが, 術後3年以上経過した患者群の中には, 術側での荷重がおこなわれず, 対側の手術を受けたり, また, 術適応があると診断されている者も少数認められた. これらの結果から, より早期に術側・非術側の荷重率を50%に近似させる必要があると考えられた.
ISSN:1341-1667