人間支援ロボットの開発の現状と課題(<特集>医療・福祉ロボット)

1. はじめに メカトロニクスという言葉が日本に定着してほぼ30年である. その30年間はAV機器や情報機器の発達普及によりアクチュエータ・センサ・コントローラといった中核技術が飛躍的に進歩した. 「ロボット」と呼ばれている産業用ロボットが日本に上陸してから40年, 1985年と2005年の2回の万博を活用して日本社会では着々とその地位を築いてきた. しかしながら, その間ロボティクスは世の中からの切実な期待に応えてきただろうかと考えてみるとそうでもない. 第三次科学技術基本計画でもロボットの研究開発は必須だと誰もが言っているが, 愛・地球博が終了後は「ロボットがイベントで活躍はもうおしまい....

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Veröffentlicht in:医科器械学 2007/11/01, Vol.77(11), pp.762-766
1. Verfasser: 藤江, 正克
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1. はじめに メカトロニクスという言葉が日本に定着してほぼ30年である. その30年間はAV機器や情報機器の発達普及によりアクチュエータ・センサ・コントローラといった中核技術が飛躍的に進歩した. 「ロボット」と呼ばれている産業用ロボットが日本に上陸してから40年, 1985年と2005年の2回の万博を活用して日本社会では着々とその地位を築いてきた. しかしながら, その間ロボティクスは世の中からの切実な期待に応えてきただろうかと考えてみるとそうでもない. 第三次科学技術基本計画でもロボットの研究開発は必須だと誰もが言っているが, 愛・地球博が終了後は「ロボットがイベントで活躍はもうおしまい. これからはいかに人の役に立つかですね. 」と移ってきた. このような必要性は少子高齢化・人口減少といった社会的背景から, 人間作業の支援または代替が可能な, 知能ロボットへとシフトしており, 在宅介護ロボット・手術ロボット・警備ロボットなど医療福祉分野から生活におけるサービス分野に至るまでさまざまなロボットの研究がなされている.
ISSN:0385-440X
1881-4875
DOI:10.4286/ikakikaigaku.77.11_762