第17回ISO/TC198会議報告

1.はじめに ISO/TC198会議が2007年6月25～29日,ダブリン(アイルランド)で開催された.ヘルスケア製品の滅菌法および滅菌保証に関する国際規格を作成するISO/TC198(Sterilization of health care products)が発足したのは1990年であり,以来今日まで多くのISO規格を作成し,現在有効なISO規格は38種類ある.TC198発足当時,ヨーロッパでは1992年末の欧州統合市場の実現を目標に各種欧州規格の策定が進められていた.一方,米国は医療機器の欧州規格作成に危機感を募らせ,医療機器の滅菌に関して国際標準化の必要性を提案し,ISOに198番目の技術委員会(TC198)が発足した.TC198は,提案国である米国の標準化機構ANSI(米国規格協会：American National Standards Institute)が責任を担い,実務的な活動をおこなう事務局をAAMI(米国医科器械学会：Association for the Advancement of Medical Instrumentation)に委託した.日本での審議委員会事務局は,AAMIと同様の活動をおこなっている本学会である. 2.ISO/TC198全体会議 最初の全体会議は,1990年10月,アメリカ・アーリントンで開催され(WG1～WG6),日本からは3名が出席した.