(28)滅菌保証のガイドライン2000導入後の滅菌保証の検討
医療現場における滅菌保証のガイドライン2000が策定され一定の基準がようやくできた. 当院では2001年よりガイドラインを導入し, 2003年より生物学的インジケータ(アテストTM)により滅菌の確認をしてから医療器材の払い出しを行っている. 今回, ガイドライン2000の導入時, 現在, 今後, の問題点を, ここに報告する. 〔導入時の問題〕1. 洗浄の問題 2. 生物学的インジケータの使用回数 1週間1回 3. 器材回転の問題 4. リコール問題 洗浄方法は, 感染対策委員会との協議により1次洗浄を流水10分とし, 2次洗浄を蛋白分解酵素洗剤により超音波洗浄器での洗浄とした. 生物学的イン...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 医療現場における滅菌保証のガイドライン2000が策定され一定の基準がようやくできた. 当院では2001年よりガイドラインを導入し, 2003年より生物学的インジケータ(アテストTM)により滅菌の確認をしてから医療器材の払い出しを行っている. 今回, ガイドライン2000の導入時, 現在, 今後, の問題点を, ここに報告する. 〔導入時の問題〕1. 洗浄の問題 2. 生物学的インジケータの使用回数 1週間1回 3. 器材回転の問題 4. リコール問題 洗浄方法は, 感染対策委員会との協議により1次洗浄を流水10分とし, 2次洗浄を蛋白分解酵素洗剤により超音波洗浄器での洗浄とした. 生物学的インジケータは1週間1回とし毎月曜日朝1番としたが, 生物学的インジケータの培養を待ってからの払い出しを行うには, 器材回転の問題, リコールの問題が解決できず, 器材回転の問題解決のため, 払い出しの時間を14時以降へ業務変更した. 〔2002年の問題〕1. リコール問題 2. 生物学的インジケータ使用回数の問題 3. 生物学的インジケータ培養時間の問題 リコール問題の解決のため, 生物学的インジケータの使用回数を1週間1回から毎回へと変更したが, 培養時間に3時間かかるために判定してからの払い出しは困難であった. そこで短時間判定用生物学的インジケータ1292と1291のデータを収集, 比較, 検討した結果, 当院の高圧蒸気滅菌器使用条件では両者に差がないことがわかりアテスト1291への変更としたことで培養, 判定の結果を確認してからの払い出しが可能となった. 〔2003年の問題〕1. 緊急OPEの問題 緊急OPEで貸し出し器材のある場合において, 生物学的インジケータの培養時間の短縮が必要となり実験を繰り返しデータの収集をした. 実験の結果, 当院の滅菌条件においてはアテスト1291において30分の培養時間での判定が可能となり問題解決となった. 〔今後の課題〕洗浄については, 現在の滅菌保証のガイドライン2000には記載がない. パイロジェン, エンドトキシン, などを確実に除去するためには洗浄が重要で, 今後この問題を解決しなければ, 滅菌の品質向上はない, と考える. |
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ISSN: | 0385-440X |