亜酸化窒素・酸素混合ガス(<特集>医療ガスの現況と展望)
亜酸化窒素, 酸素混合ガスとは 亜酸化窒素, 酸素混合ガスは, 全身麻酔時に誤って高濃度の亜酸化窒素を吸入させたことに起因する低酸素事故を予防するために, 事前に亜酸化窒素と酸素とを規定の濃度でボンベに混合充填しておくという発想から, イギリスで開発されたものである. 1964年に"Entonox(R)"という商品名で発売が開始され, 日本では1973年に"アネソキシン(R)という商品名で発売された. アネソキシン(R)には, 亜酸化窒素濃度が30%のアネソキシン‐30(R)と50%のアネソキシン‐50(R)との2種類がある(図1). 亜酸化窒素, 酸素混合ガスの...
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Veröffentlicht in: | 医科器械学 2004/03/01, Vol.74(3), pp.101-104 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 亜酸化窒素, 酸素混合ガスとは 亜酸化窒素, 酸素混合ガスは, 全身麻酔時に誤って高濃度の亜酸化窒素を吸入させたことに起因する低酸素事故を予防するために, 事前に亜酸化窒素と酸素とを規定の濃度でボンベに混合充填しておくという発想から, イギリスで開発されたものである. 1964年に"Entonox(R)"という商品名で発売が開始され, 日本では1973年に"アネソキシン(R)という商品名で発売された. アネソキシン(R)には, 亜酸化窒素濃度が30%のアネソキシン‐30(R)と50%のアネソキシン‐50(R)との2種類がある(図1). 亜酸化窒素, 酸素混合ガスの適応 亜酸化窒素, 酸素混合ガスは, 現在, 全身麻酔(アネソキシン-50(R)のみ), 無痛分娩, 歯科手術や術後痛の軽減が適応として認められている1). 現代の全身麻酔器は, 低酸素事故防止のためのさまざまな機構が組み込まれているので, セントラルパイピングシステムでガスが供給されている限り, 高濃度亜酸化窒素吸入によって低酸素事故が発生する確率は, 実質的にほぼ0である. したがって, 全身麻酔に亜酸化窒素, 酸素混合ガスを使用する機会はほとんどないと考えられる. |
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ISSN: | 0385-440X 1881-4875 |
DOI: | 10.4286/ikakikaigaku.74.3_101 |