新規導入高圧蒸気滅菌装置の滅菌バリデーション

〔はじめに〕医療機関における滅菌保証を達成するために滅菌バリデーションの導入は重要になる.そのためのガイドライン策定にむけた検討も,内外で実施されている.今回滅菌器の見直し・更新の一環で1.25m^3の高圧蒸気滅菌器を新規に導入したので,滅菌条件,滅菌工程管理を確立するために,滅菌済み医療用具製造業界で実施されている高圧蒸気滅菌バリデーションガイドラインを準用し,設備適格性,稼働性能適格性等を確認した.〔実験方法〕滅菌バリデーションは,医療用具滅菌バリデーションに関するガイドラインについて(平成10年5月1日医薬監第69号)別添2高圧蒸気滅菌バリデーションガイドラインの5.4.2運転時適格性,...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医科器械学 2003/04/01, Vol.73(4), pp.181
Hauptverfasser: 斧口, 玲子, 工藤, 忍, 阿部, 明彦, 栗原, 博子, 茂木, 勇, 佐藤, 健二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:〔はじめに〕医療機関における滅菌保証を達成するために滅菌バリデーションの導入は重要になる.そのためのガイドライン策定にむけた検討も,内外で実施されている.今回滅菌器の見直し・更新の一環で1.25m^3の高圧蒸気滅菌器を新規に導入したので,滅菌条件,滅菌工程管理を確立するために,滅菌済み医療用具製造業界で実施されている高圧蒸気滅菌バリデーションガイドラインを準用し,設備適格性,稼働性能適格性等を確認した.〔実験方法〕滅菌バリデーションは,医療用具滅菌バリデーションに関するガイドラインについて(平成10年5月1日医薬監第69号)別添2高圧蒸気滅菌バリデーションガイドラインの5.4.2運転時適格性,5.5.1物理的稼動性能適格性を中心に実施した.温度測定は小型記憶式温度測定システムMicro-pack^【○!R】を使用し,測定間隔は10秒とした.基本的な測定ポイントはフロアローディングカートの各段中央と前後両サイドの1段5箇所4段で計20箇所とし,標準点を含めた2回の測定で確保した.被滅菌物はタオル,リネン,鋼製小物等で成り立っている小児心臓外科用セット,子宮内清掃術セットなど日常業務対象物およびボウィー・ディック・テスト用試料等とした.バイオロジカルインディケータはB.stearothermophilus ATCC^【○!R】7953の芽胞を10^6塗布したSPORTRO^【○!R】を用いた.〔結果〕無負荷運転時の20箇所の温度測定の結果,低温点(最低温度部位)はカートの最下段のドアサイド左側となり,高温点(最高温度部位)は1段目の中央となった.被滅菌物ではカップ系統でやや低くなる例が認められたが,全体としては顕著な物品差はなく無負荷状態運転時に比べ温度差は小さくなる傾向が認められた.バイオロジカルインディケータでは生残例は認められなかった.
ISSN:0385-440X
1881-4875
DOI:10.4286/ikakikaigaku.73.4_181_2