クラス6ケミカルインジケーターの有効性についての検証

多くのヨーロッパ諸国で, 滅菌のモニタリングとしてケミカルインジケータが広く使用されている. EUの国々に対しては, CENによるヨーロッパ規格(EN)にインジケータの使用のアウトラインについて記載されている. ここではこれらの規格とそれに関係するケミカルインジケータの重要な国際規格(ISO)と英国規格について紹介する. 〔ケミカルインジケータの分類〕今日の市場における多くのケミカルインジケータについて, 個々の性能を理解することは大変重要である. 以下はその性能について述べている英国規格を含む国際規格である. 〔クラス1プロセスインジケタ〕被滅菌物が滅菌工程を通過したか否かを示し, 通常滅菌済みと未滅菌の製品の見分けをするのに使用され, 適正な滅菌工程を経た等の情報は得られない. 〔クラス2特別な用途のためのインジケータ〕滅菌の規格に定義されている特別なテストで使用される. 〔クラス3シングルパラメータインジケタ〕1つの滅菌条件のみに対して反応する. 〔クラス4マルチパラメータインジケータ〕2つあるいはそれ以上の滅菌条件に対して反応する. 〔クラス5イングレーティングインジケータ〕芽胞菌の死滅曲線と同等になる(変色する)ようキャリブレートされている. クラス5のインジケーターはすべての滅菌条件に対して反応する. 〔クラス6エミュレーティングインジケータ〕全ての滅菌条件に対して反応し, 菌の死滅に特定の安全率をかけたサイクル時間にあわせ変色するようにキャリブレートされている. ISO 11140-1ではインジケーターが評価パラメータに反応することを要求し, その許容値をも定義している. よりシビアなモニタリングが可能なクラス6ケミカルインジケータについて検証をした.